研究課題/領域番号 |
06241203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
遠藤 忠 東北大学, 工学部, 教授 (30176797)
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研究分担者 |
滝澤 博胤 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (90226960)
島田 昌彦 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (80029701)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 希土類錯体 / フェナントロリン錯体 / ビピリジル錯体 / 発光・励起スペクトル / エネルギー回遊 / 粘土層間化合物 / インターカレーション反応 / 膨潤性 |
研究概要 |
無機材料の中には層状構造をとるものが少なくない。本研究では、結晶層と結晶層の、いわば二次元的な空間におかれた"嵩高い"大きさの希土類錯体について、吸着量と立体構造、配列状態や凝集形態などの相関性を明らかにし、新しい形状・形態からなる錯体の創製の可能性を探った。また、層骨格表面にある元素やイオンと配位子のπ電子との静電的な相互作用、エネルギー移動や回遊などを介した発光特性を調べ、新しい発光材料の設計に資することを目的とした。 (1)ハイドロタルサイト(HT)の層間を利用してEDTAやDTPAのEu^<3+>錯体の吸着できる可能性を検討した。次いで、(2)2,2'-ビピリジン[bpy]やトリス(1,10-フェナントロリン)[phcn]を配位子として希土類(Eu^<3+>)錯体を新たに作製し、これをスメクタイトなどの粘土層間に吸着して、"有機と無機"の複合化に伴う発光特性を評価し、表面酸素を介した希土類錯体間でのエネルギー移動や回遊について明らかにした。 得られた層間化合物については、粉末X線回折及び赤外線吸収スペクトル、ラマンスペクトルなどの現有する分光学的手法を用いて、層間での希土類錯体の立体配置、配列状態を決定した。可視・紫外線吸収スペクトル、ラマンスペクトルを組み合わせて、層間に吸着した希土類錯体の対称性の評価、励起・発光スペクトルを測定し、希土類錯体の濃度依存性などの結果から、粘土層表面酸素と配位子とのπ-π相互作用、また、希土類イオン間のエネルギー移動や回遊などについて系統的に解析した。
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