研究課題/領域番号 |
06241212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
薬袋 佳孝 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (10157563)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 凍結溶液 / ユウロピウム / 光化学 / クリプタンド / 希土類錯体 / メスバウアー分光法 |
研究概要 |
凍結溶液マトリックス中では分子の拡散が抑制されるために、溶液中でも不安定な錯体や光反応生成が安定化される可能性がある。本研究では、ユウロピウム(III)クリプタンド錯体のアルコール溶液中での光還元反応を主たる対象とし、溶液と凍結溶液マトリックスでの光還元反応機構の相違ならびに光還元反応に対するクリプタンド配位子の影響の解明を試みた。 ユウロピウム(III)クリプタンド錯体のアルコール溶液に248nmのレーザー光を照射すると、ユウロピウム(II)錯体による吸収が紫外部に現れた。しかし、凍結溶液中ではユウロピウム(II)の生成はみとめられなかった。これに対して、配位子を含まないユウロピウム(III)アルコール溶液では凍結溶液においてもユウロピウム(II)の生成がみられた。凍結溶液マトリックス中のクリプタンド錯体への光照射では、溶媒-ユウロピウム(III)間の電子移動並びに溶媒分子の拡散がクリプスタンド配位子やマトリックスケージにより抑制されたためと考えられる。これを支持する結果がEu-151メスバウアースペクトルからも得られた。ユウロピウム(III)クリプタンド錯体の場合、光還元のような無輻射過程に対して分子構造と溶液マトリックス中の分子拡散が強く影響することが示された。 また、ユウロピウム濃度が十分に高い場合には、照射によりユウロピウム(II)塩の沈殿が生じた。これは、他の希土類元素からのユウロピウムの光還元による選択的分離の可能性を示唆するものである。
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