• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

電子分光によるランタノイド錯体の価電子状態

研究課題

研究課題/領域番号 06241213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

増田 茂  東京大学, 教養学部, 助教授 (50173745)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード電子分光 / 有機ランタノイド錯体 / 価電子状態
研究概要

(1)電子分光装置の整備改良
老朽化の著しい油回転ポンプ、油拡散ポンプ、トラップ、真空バルブ等を新規に導入し、排気系の整備をおこなった。また、従来のイオン化室に代えて、高温まで加熱が可能で、しかも少量の試料で測定できるイオン化室を設計製作した。次年度予定している固体試料の測定に必要な試料冷却装置を試作した。
(2)Ln(C_5H_5)_3の測定と解析
上述の装置を用いて、解析の基礎となるM(C_2H_5)_2についてMAESとUPSの測定をおこなった。また、Ln(C_5H_5)_3(Ln=La,Ce,Pr,Nd,Sm,Er)では加熱温度、昇華速度等について最適条件を決定し、UPSの測定をおこなった。その結果、以下のことが明らかになった。
(a)Co(C_5H_5)_2等遷移金属錯体と比較すると、Ln(C_5H_5)_3ではCpπ_2軌道のイオン化エネルギーが約1eV小さくなっていることがわかった。これは、Ln(C_5H_5)_3ではイオン結合性が高く、Cp環からの電子が出やすくなったことを示す。
(b)a_2軌道のエネルギーは、La(C_5H_5)_3からCe(C_5H_5)_3で低下し、その後上昇することを見出した。この結果は、Cpπ軌道間のthrough-space相互作用とCpπ軌道とLn4f_<y(3x^2-y^2)>軌道間のthrough-bond相互作用によるものであり、Ln(C_5H_5)_3ではf軌道が共有結合に少なからず関与していることを示す。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Aoki: "Observation of outermost suvface layers of phtalocyanine…" Mol.Cryst.Lig.Cryst.印刷中 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Harada: "Surface apectroscopy with high spatial resolution…" Nature. 372. 657-659 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi