研究課題/領域番号 |
06241214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
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研究分担者 |
犬丸 啓 東京大学, 工学部, 助手
奥原 敏夫 東京大学, 工学部, 助教授 (40133095)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 希土類 / ゼオライト / 一酸化窒素 / 還元除去 / セリウム |
研究概要 |
Ce-ZSM(Ce-Z)上のNO選択還元(NO+C_3H_6+O_2)の機構について、酸素の役割、Ceの役割を検討した。Ce-Zは高活性であるが、Na-Zは著しく低活性である。Ce-ZおよびNa-ZのNO還元反応(NO+C_3H_6+O_2)、NO酸化反応(NO+1/2O_2…>NO_2)、NO_2還元反応(NO_2+C_3H_6+O_2)などの結果からNO+C_3H_6+O_2)反応は主に次の3つのステップを経て進行していることを解明した。まず、第一ステップでは、NOがNO_2に酸化される。第二ステップではNO_2とプロペンが反応し有機ニトロ化合物を生成する。この反応中間体はin-situ赤外分光法により確認した、第三ステップでは、それが酸化分解しN_2が生成する。この反応では第二ステップは非常に速く、Ceイオンは、主に第一ステップに機能している。NOがNO_2に酸化され、それが酸素より速くプロペンと反応していることを示した。 以上の反応機構に基づき、NO酸化能の高い各種金属酸化物をCe-Zに機械的に混合し、活性の向上を試みた。注目すべきことに、Ce-ZにMn_2O_3およびCeO_2を混合すると、Ce-Z単独に比べ低温での活性が著しく向上した。Mn_2O_3およびCeO_2単独ではN_2転化率はかなり低く、これら機械混合による活性向上は、Mn_2O_3およびCeO_2とCe-Zの二元機能と考えられる。一方、CuOおよびCr_2O_3を混合した場合、プロペンのCOxへの転化率は向上するものの、N_2転化率は低下した。添加金属酸化物上でのNO酸化反応はMn_2O_3,CeO_2はCe-Z単独よりかなり高い。しかし、Mn_2O_3単独ではNO+C_3H_6+O_2およびNO_2+C_3H_6+O_2反応でもN_2は全く生成せず、N_2生成にはCe-Zが不可欠である。Mn+Ce-Z上のNO還元反応では、Mn_2O_3はNOのNO_2への酸化に有効に作用し、その後のステップはCe-Zが効果的に促進していると推定できる。
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