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希土類錯体触媒による有機合成反応の立体化学制御

研究課題

研究課題/領域番号 06241223
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

中井 武  東京工業大学, 工学部, 教授 (90016717)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード希土類錯体 / ユーロピウム錯体 / Michael付加反応 / ジアステレオ選択性 / ケテンシリルアセタール / ルイス酸触媒 / 立体電子効果 / 不斉合成
研究概要

本研究の目的は、希土類錯体を触媒に用いて不斉アルドール反応や不斉Michael付加反応の立体化学を検討し、希土類錯体触媒による特異な立体化学制御を達成することにある。本年度は、NMRシフト剤として用いられているユーロピウム(III)錯体Eu(fod)_3を触媒に用いて、キラルなγ-シロキンα,β-シクロペンテノンを酢酸エステル由来のケテンシリルアセタールとのMichael反応の立体化学制御に取り組んだ。その結果、このEu触媒反応では、立体的に不利なsyn体が優先的に生成するという興味ある結果を見いだした。ここで見られたsyn選択性は、TASF(F^<◯->源)触媒反応で見られたanti選択性(立体的に有利)とは逆である。そこで、この“異常な"syn選択性の理由を解明するために、種々のルイス酸触媒や種々のケテンシリルアセタールを用いて、上記のα,β-エノンのMichael反応の立体化学を詳細に検討したところ、かさ高いケテンシリルアセタールとの反応では、anti選択性が見られること、またこのsyn選択性はEu触媒特有の現象ではなく、ルイス酸触媒下で見られる一般的現象であることを見いだした。さらに上記のα,β-エノンの代わりに(γ-シロキシメチル)シクロペンテノンを用いて酢酸エチル由来のケテンシリルアセタールとのEu触媒反応を行ったところ、syn選択性は消滅してanti選択性が見られることを見いだした。以上の結果から、本研究で見られた“異常な"syn選択性は、反応の遷移状態におけるγ-シロキシ基の立体電子効果によるものであることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中井 武: "Diastereoselection in Lewis Acid-Catalyzed Michael Reactions of 4-Siloxycyclopentenone with Ketene Silyl Acetals" Tetrahedron Letters. 36. 95-98 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中井 武: "An Eu(III)-Complex As an Efficient Catalyst for the Michael Reaction of α,β-Euones with Ketene Silyl Acetals" Inorganica Chimica Acta. 222. 377-380 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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