研究課題/領域番号 |
06241224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 智典 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00162454)
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研究分担者 |
森 俊明 東京工業大学, 生命理工学部, 助手
江原 靖人 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40251657)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 糖 / 糖脂質 / ガングリオシド / 希土類イオン / 水面単分子膜 / 力場計算 |
研究概要 |
細胞表層に存在する糖脂質は細胞の特異的な認識、接着・伸展挙動や情報伝達に強く関与しており、近年、糖鎖認識機構が分子レベルで解明され始めている。しかし、糖鎖特異的な認識過程における希土類イオンの影響についてはこれまでに全く検討されていない。希土類イオンはカルシウムイオンに近いイオン半径を有しさらに糖の水酸基と多価に配位できると考えられる。本研究では希土類イオンと糖との錯体形成について焦点を当て、糖脂質を含んだ生体膜構造や細胞機能におよぼす影響について検討する。 まず、シアル酸、ラクトースおよびシアリルラクトースと蛍光性のEu^<3+>との見かけの結合定数を求めたところ、オリゴ糖であるシアリルラクトースとEu^<3+>の結合定数はシアル酸とほぼ等しいことが分かった。 糖脂質は生体膜中に存在し細胞の認識機能や構造安定化に寄与している。糖脂質の機能に及ぼす希土類イオンの影響を知るために、本研究では天然の糖脂質であるガングリオシド(GM_3)と希土類イオンとの相互作用を検討した。1mMの塩化ガドリニウムおよび塩化カルシウムを溶かした水溶液の水面にGM_3とセラミドリン脂質(スフィンゴミエリン、SM)との混合脂質による気-液界面単分子膜を形成させ、表面圧(π)-分子占有面積(A)曲線を測定したところ、糖脂質膜とイオンとの相互作用が観察された。GM_3/SMの混合膜では1mM Gd^<3+>では分子専有面積の大きな減少が見られた。シアリルラクトースと金属イオンとの相互作用のエネルギー最安定状態をシミュレーションしたところ、Ca^<2+>ではイオン相互作用のみであるのに対し、Gd^<3+>(Eu^<3+>)ではイオン結合に加えて水酸基への配位も見られた。このような配位構造の違いがCa^<2+>と希土類イオン存在下での糖脂質膜構造の違いを引き起こしたものであると予想される。
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