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ランタニドを含む混合金属錯体の格子構造とランタニド-配位子間結合

研究課題

研究課題/領域番号 06241228
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関新潟大学

研究代表者

宮本 弘  新潟大学, 教育学部, 教授 (10018145)

研究分担者 半田 稔  東京工芸大学, 工学部, 助手 (70247328)
湯川 靖彦  新潟大学, 理学部, 助教授 (50200861)
増田 芳男  新潟大学, 理学部, 教授 (50018347)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードランタニド錯体水和物 / ヘキサシアノコバルト(III)酸錯体水和物 / 熱分析 / ラマンスペクトル / X線構造解析 / 水和物の結晶構造
研究概要

本研究で用いたランタニドのヘキサシアノコバルト(III)酸錯体水和物は、室温でCoCl_3とK_3[Co(CN)_6]から合成した。熱分析の結果、得られた錯体はNdより軽希土側では5水和物、Smより重希土側で4水和物であった。これら錯体のラマンスペクトルを測定したところ、2170cm^<-1>付近のC-N伸縮振動に帰属できるピークと、200cm^<-1>付近にランタニドと水分子との結合に起因する伸縮振動のピークが観測された。これらのピークのうち、2170cm^<-1>付近のピークは、ラマンスペクトルで5水和物錯体と4水和物錯体とを識別するよい指標となるが、Nd錯体の5水和物は、2170cm^<-1>付近のピークの形態が、他の5水和物錯体と異なるとを見いだした。
Pr、Nd及びSm錯体のX線結晶構造解析の結果から、これらの錯体で、Co原子はシアノ基の炭素原子と配位しCoC_6の八面体構造をとりその対称性はO_hで、ラマンスペクトルの分裂には影響を及ぼさないことが分かった。Pr錯体では、Pr原子は3個の水分子の酸素原子と6個のシアノ基の窒素原子と結合し、PrN_6(H_2O)_3の9配位構造をとり、これとCoC_6のグループは、C-Nで架橋され、三次元網目構造を作り上げている。配位しない二つの水分子は、ゼオライト様格子の空間に存在することが分かった。Nd錯体では、Ndに配位する3個の水分子の中一つが、ディスオダ-している点が、Pr錯体と異なる。このようなランタニド周りの対称性の違いが、Pr錯体5水和物とNd錯体5水和物のラマンスペクトルのC-N伸縮振動の違いに反映されていると考えられる。
このようなランタニド原子-溶媒分子間の結合状態の差は、溶液中のイオン溶媒和の差異とも密接に関係していると考えられるので、この錯体について電気伝導度や溶解度等の溶液物性を測定したところ、軽希土側と重希土側の錯体とで水和環境の差があることを示唆する結果を得た。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮本弘・若林明子: "ランタノイドのヘキサシアノコバルト(III)錯体水溶液の電気伝導度" 希土類 No.24. 94-95 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 湯川靖彦・五十嵐智志・宮本弘: "ランタノイドのβ-ジケトナトとオキサラト混合配位錯体の合成と性質" 希土類 No.24. 110-111 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 増田芳男・菊池晃一・宮本弘: "Ln[Co(CN)_6]・nH_2O(Ln=La〜Lu:n=4〜5)錯体の脱水反応の速度論について" 希土類 No.24. 114-115 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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