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植物発芽エネルギー源フィチン酸に対する希土類錯体の相互作用と反応

研究課題

研究課題/領域番号 06241233
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

小谷 明  名古屋大学, 理学部, 助教授 (60143913)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードフィチン酸 / ホスホセリン / ホスホチロシン / ホスホモノエステラーゼ / セリウム / 安定度定数 / P-31NMR / リン酸ブリッジ
研究概要

本研究は細胞内情報伝達反応として,また種子発芽エネルギー産出反応としての脱リン酸化反応(ホスホモノエステラーゼ活性)に焦点を絞り,生体内で活躍しているリン酸化アミノ酸およびフィチン酸(myo-イノシトール六リン酸)の脱リン酸化反応を希土類を使って試み,希土類による生体機能調節の可能性を検討した.ホスホモノエステラーゼ活性についてCe^<4+>:L=1:1系ではホスホセリンはほぼ,ホスホチロシンは1/3が反応し,フィチン酸はほとんど反応しないといった大きな構造依存性が見出された.反応活性種はP-31NMRでは検出されず,H-1NMRではマルチ種として見えることからCe^<4+>がリン酸まわりに何種類もの結合を形成していることが推定された.Ca^<2+>,Mg^<2+>,K^+,Na^+系では反応は認められず,リン酸エステルの加水分解がCe^<4+>に特有であることを示した。また,希土類と似た化学的性質を有するCa^<2+>,Mg^<2+>との比較から希土類の相互作用の特性を明らかにした.フィチン酸についてまずCa^<2+>,Mg^<2+>との錯形成,錯体構造を明らかにした.算出された安定度定数から,M:L=1:1錯体種についてはホスホチロシン,ホスホセリンの場合はCa^<2+><Mg^<2+>,フィチン酸はCa^<2+>>Mg^<2+>とイオン半径が小さい方が安定度定数が大きい通常のリン酸-金属イオン結合を示したのに対し,リン酸ブリッジを形成するM:L=2:1および3:1複核錯体種はCa^<2+>>Mg^<2+>とイオン半径の大きな金属ほど複核錯体を作りやすいことが判明した。フィチン酸錯体の安定なコンフォメーションはP-31NMRは,Ce^<3+>>Ce^<4+>>Ca^<2+>>MG^<2+>>H^+の順に5axleqをとりやすく,イオン半径の大きな金属ほど5axleqのコンフォメーションをとりやすいことが明らかとなった。Ce^<3+>,Ce^<4+>のCa^<2+>,Mg^<2+>,Na^+,K^+には見られないリン酸ブリッジへの希土類イオンの強い配位特性が明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] L.Lomozik: "Spectroscopic studies on complex formation and noncovalent interactions in ternary palladium(II) systems involving spermidine and 2,3-diaminopropionate of 2,4-diaminobutyrate." Inorg.Chim.Acta. 219. 107-114 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yasuhiro Funahashi: "Spectroscopic Evidence for the Redox Reaction between Copper(II) and a Pterin Cofactor Model,6,7-Dimethyl-5,6,7,8-tetrahydropterin." Chem.Lett.385-388 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 桜井弘,田中英彦: "生体微量元素(電位差滴定,ニッケル,亜鉛,パラジウム)" 広川書店, 19 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 基礎錯体工学研究会: "錯体化学 -基礎と最新の話題-(配位子間相互作用)" 講談社, 3 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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