研究課題/領域番号 |
06242208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
野依 良治 名古屋大学, 理学部, 教授 (50022554)
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研究分担者 |
北村 雅人 名古屋大学, 理学部, 助教授 (50169885)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 自己・非自己認識 / キラル有機亜鉛アルコキシド / DAIB / 非線形現象 |
研究概要 |
非共有結合性の比較的弱い相互作用に基づく特異的ないし選択的な分子会合は、近年「分子認識」の概念で捉えられている。多数の比較的単純な同一分子にわたって分子認識が繰り返されることにより、特異な構造の分子集合体が形成し、その結果、特徴ある機能や物性が生まれることがある。とくに集合体構成分子が規則的かつ濃密に配列する分子性有機結晶においては、その可能性は極めて高い。化学反応においては、固相・液相を問わず、分子認識は当然、その選択性や反応性を決定する根源的要素である。これらいずれの場合においても、分子間の相互作用にかかわる種々の電子的立体的要素のなかでキラリティーの認識は一般的に観測される事実であるが、最も単純にして基本的なケース、すなわち、同じ相対的原子配置をもつキラル分子の鏡像体の自己・非自己認識にかかわる系統的な研究はなされていない。平成6年度では、(-)-(2S)-3-exo-(ジメチルアミノ)イソボルネオール((S)-DAIB)の有機亜鉛アルコキシドを触媒に用いるアルデヒド類の不斉アルキル化反応における触媒の光学純度と反応性・選択性の間に観測される非線形性に着目し、キラルな亜鉛錯体触媒の立体相互認識と選択性・反応性の相関を明確にすることに焦点を置いた。このために、まず、四種類のDAIB立体異性体の合成を行った。これらを用いて五種類のDAIB亜鉛二核錯体の単結晶を単離することに成功し、そのX線結晶構造解析を行った。同時に、これらの錯体の核磁気共鳴分光結果と蒸気圧浸透圧法を用いた分子量測定結果を基に、触媒平衡混合系の固相・液相での反応動的過程の理解を深めることができた。さらに二量体と単量体間の動的平衡の熱力学と不斉触媒反応の速度論を総合的に分析し、非線形現象の定量化への基礎データを得ることができた。本研究は当初の計画通りに進行した。
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