研究課題/領域番号 |
06243208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田島 裕之 東京大学, 大学院理学系研究科, 講師 (60207032)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 導電性有機物 / 分子性導体 / 磁気抵抗 / 反射スペクトル |
研究概要 |
d電子を含む金属錯体においては、d-π相互作用がもたらす全く新しいタイプの分子性導体が得られる可能性がある。このような観点から、本研究ではM(dmit)_2塩、Cu(DCNQI-d_7)_2塩、フタロシアニン塩を中心とする分子性導体の研究を行った。以下これらの内容を具体的に記す。 1)α-EDT-TTF〔Ni(dmit)_2〕の圧力下の電気抵抗を測定し、温度圧力相図を作成した(印刷中)。また第二臨界磁場伝導面内角度依存性を調べた(投稿準備中)。この物質に関しては現在、シュブニコフ・ドハース効果の実験、およびマイスナー効果の実験を計画している。 2)α-Me_2Et_2N〔Ni(dmit)_2〕_2の磁気抵抗角度依存性を詳細に調べた(投稿準備中)。 4)(Me_2DCNQI-d_7)_2Cuの反射スペクトルの測定を行い、この物質の金属-絶縁体転移が一次相転移であることを明らかにした(投稿中) 5)伝導性フタロシアニンの金属-絶縁体転移の機構を明らかにするという観点から磁気抵抗測定を含むいくつかの実験を行った(現在研究継続中) 6)α-(BEDT-TTF)_2KHg(SCN)_4の電気的異方性を弱磁場磁気抵抗測定の手法を用いて決めた。(印刷中) 7)光学測定により、α-(BETS)_2I_3の電子構造を調べた。(印刷公表済み) 8)Bis-fused TTFを含む電荷移動塩の光学測定を行い、電子構造を明らかにした。(印刷中) また直接の研究成果ではないが、1),2)に関連して、ソレノイド型超電導磁石の中で試料方向を2軸回転できる装置を開発した。(使用最低温度は0.5K、最大磁場は8T)。これにより種々の実験が今後可能になると期待される。
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