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重い電子系化合物におけるスピンのゆらぎ

研究課題

研究課題/領域番号 06244207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

高木 滋  東北大学, 理学部, 助手 (20154750)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード重い電子系 / メタ磁性 / 弱い磁気秩序 / ウラン不純物 / NMR / 核磁気緩和
研究概要

本研究では、重い電子系化合物の物理の諸問題のうち本質的に重要な以下の問題につき重点的に研究を行った。
1.重い電子系のメタ磁性-CeRu_2Si_2の^<29>Si核NMRによる研究
重い電子系化合物が低温で示すメタ磁性様の磁化の非直線的増加の微視的機構を解明するため、典型物質CeRu_2Si_2につき約10Tの高磁場まで^<29>Si核NMRによる研究を行い、T_1^<-1>とT_2^<-1>との劇的に異なる磁場依存性より強磁性的スピンゆらぎのエネルギー・スケールがメタ磁性磁場付近で大きく減少していることを初めて明らかにした。
2.重い電子系の弱い磁気秩序-CeRu_2Si_2-CePd_2Si_2混合系の物性
CeRu_2Si_2が磁気秩序寸前の重い電子系の常磁性化合物であるのに対しCePd_2Si_2が近藤効果の影響を非常に強く受けた反強磁性磁気秩序を示すことに着目して、Ce[Ru_<(1-x)>Pd_<(x)>]_2Si_2系の単結晶試料を作製し基礎物性の測定並びに^<29>Si核NMRによる研究を行い、組成の関数として磁気相図を決定した。特に0.05≦x≦0.20の組成領域で、x=1のCePd_2Si_2とは明らかに質的に異なる、格子近藤温度以下で起きていると考えられる弱い磁気秩序を発見した。
3.U-不純物系の研究-希釈UAl_2不純物系
5fU系に対し4f系同様局在描像に立ち(周期)Anderson模型を出発点とする立場がどの程度有効であるのかを見究めるため、UAl_2不純物系の基礎物性を格子定数が互いに大きく異なる非磁性のRAl_2化合物(YAl_2・ScAl_2)を母体として研究した。Y-母体系、Sc-母体系のいずれでも抵抗は不純物近藤効果に特徴的な低温で上昇する振舞を示すこと、低温でのU-不純物による帯磁率及び比熱の両母体系での比較より、低エネルギー物性が1つの特性エネルギーにより支配されている可能性が強いことを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Takagi: "Low-Energy Mognetic Excitations in the Antiferromogretically Ordered State of an Incipient Heavy-Electron Compound UP" J.Phys.Soc.Jpn.63. 4604-4611 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kusumoto: "Magnetic properties of Ce(Ru_<1-x>Pd_x)_2Si_2 solid solutions" Physica B. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] T.Suzuki: "Single-site effect in dilute UAl_2 systems" Physica B. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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