研究課題/領域番号 |
06244213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松浦 民房 名古屋大学, 理学部, 教授 (10022609)
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研究分担者 |
吉岡 英生 名古屋大学, 理学部, 助手 (40252225)
大野 義章 名古屋大学, 理学部, 助手 (40221832)
黒田 義浩 名古屋大学, 理学部, 教授 (60013504)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 重い電子 / 超伝導 / 近藤効果 / 磁性不純物 / 酸化物高温超伝導体 / d-p模型 / 近藤絶縁体 / 強相関電子系 |
研究概要 |
温度低下に伴う重い電子の形成と超伝導 d-電子、f-電子を含む稀土類、ウラン化合物では、強い電子相関が重要な役割をしている。本研究グループは磁性原子上のd-電子、f-電子の局所相関を補助粒子(スレーブボゾン、擬フェルミオン)を用いて取り入れる方法を適用して、物理的性質を研究した。これらの強相関電子系の特徴は、高温で存在するd-電子、f-電子のスピンが低温になるにつれて、伝導電子とともにコヒーレントな伝導電子系となることが実験的に示されていることである。本研究グループは、この過程で生ずる以下の3つの現象について研究を行った。 1.超伝導体中の磁性不純物効果 BCS超伝導体中に磁性不純物が存在する系では超伝導と近藤効果の競合が起こる。本研究グループは、超伝導が支配的となり不純物が磁性的に働く領域と、近藤効果が優勢になり不純物が非磁性的に働く領域を統一的に記述できる解析的理論を提出し本質を解明した。 2.近藤絶縁体 Ce_3Bi_4Pt_3に代表される近藤絶縁体と呼ばれる新しい物質群を格子アンダーソン模型を用いて理論的に調べた。この模型に対して1粒子グリーン関数を与える自己無撞着積分方程式を導いた。この自己無撞着積分方程式を近藤絶縁体を導くパラメータ領域に対して数値的に解くことにより、近藤絶縁体出現の様子を解明した。 メタ磁性とフェルミ面 Ceやアクチナイドの金属化合物では温度低下に伴い重い電子状態が形成される。重い電子状態の形成に伴うフェルミ面の変化を調べ、ドハース・ファンアルフェン(dHvA)効果の実験と、メタ磁性の実験を説明する理論を提出した。
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