研究課題/領域番号 |
06246205
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
都田 昌之 山形大学, 工学部, 教授 (30005433)
|
研究分担者 |
宍戸 昌広 山形大学, 工学部, 助手 (20196380)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | ゼオライト / 無機膜 / 水素分離 / 高温 / 活性化拡散 / 水素エネルギー |
研究概要 |
一般的に認識されている無機系ガス分離膜の分離機構はKnudsen拡散に基づくもので、その分離係数は大きいものではない。しかし近年、溶解-拡散機構や分子飾によるガス分離性が無機薄膜においても存在することが確認され、そのような特性を持つ無機膜の調整法が種々報告されている。合成ゼオライト膜もそのひとつであり、非極性の混合ガス系ではKnudsen拡散による分離を上回る分離係数を示すという報告例がある。本研究では、高温の水素-水-臭化水素混合ガスから水素を連続的に分離するゼオライト膜の開発を目的として研究を行った。今年度は、1.多孔質支持体への合成ゼオライト膜の坦持、2.合成ゼオライト膜のガス透過性と分離性の評価、3.高温のH_2O-HBr系雰囲気下での耐食性の評価などの項目について検討し、2〜3の知見を得た。 アルミナ管へのZSM-5の坦持条件は仕込み液の組成、量、反応温度が重要な因子であった。反応時間は1時間でも合成することが確認できたが、反応時間を24時間程度行うことにより緻密な膜が製膜できることが確認された。ZSM-5を坦持しただけではゼオライト結晶間の隙間からの透過流量が大きく分離を行うにはさらに表面処理が必要である。高温におけるHBrに対する耐食性はZSM-5自体にはあるが、支持体のアルミナがHBrによって侵食されて、ゼオライトとアルミナの接合部分に破壊が起こり、分離膜としての機能を著しく低下させることを知った。今後は、シール材についても再検討するものとし、また同時に高温でのHBrを含む混合ガスからの水素の透過分離特性についても評価する。その後にゼオライト結晶間の隙間を制御して、分離特性に対するその影響について検討する。また、分離膜のHBrの侵食についてはさらに検討する。
|