研究課題/領域番号 |
06246217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
樋高 義昭 愛媛大学, 理学部, 助教授 (80036417)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 燃焼反応 / 反応機構 / 炭化水素 / 反応速度 / 生成物 / 高温反応 |
研究概要 |
メタンの熱分解反応及燃焼反応の実験結果を基にして、メタンの燃焼反応機構(219個の素反応からなる)を構築し、その機構を使用して以下に述べる結果を明らかにした。酸素/メタン比が0.2の試料(5%CH_4、1%O_2、95%Ar)を1700Kに加熱し、反応させると、加熱から9msでメタンの約60%が反応し、メタン初濃度の75%の水素、17%の一酸化炭素、アセチレンが生成し、二酸化炭素の生成量は1%以下であった。この条件下では二酸化炭素フリーに近い反応を起こさせることができた。酸素/メタン比が0.5の試料(5%CH_4、2.5%O_2、92.5%Ar)を1700Kに加熱した場合、2msでメタンの90%が消費され、メタンの初期濃度以上の水素を生成した。この条件での水素以外の主生成物としては一酸化炭素、アセチレンであった。反応時間9msではメタンの94%が反応し、メタン初濃度の105%の水素、30%の一酸化炭素、20%のアセチレンが生成し、二酸化炭素の生成量は4%となった。酸素/メタン比が0.8(5%CH_4、4%O_2、91%Ar)の試料を1700Kに加熱した場合は、1ms以内にメタンの全てが反応した。最終的には、メタン初濃度の145%の水素、93%の一酸化炭素、6.3%の二酸化炭素が生成した。酸素/メタン比が1の試料(1%CH_4、1%O_2、98%Ar)を1700Kに加熱し、反応させた場合、2ms以内にメタンは消費され、メタン初濃度とほぼ同量の水素と74%の一酸化炭素を生成した。しかし、16%近くの二酸化炭素が生成した。反応物の平衡状態では、一酸化炭素の生成量は酸素/メタンのモル濃度比を0.8で反応させた場合に最大となった。酸素/メタンのモル濃度比が0.8の試料での温度と生成物量の関係を以下に述べるように明かにした。反応温度が2200Kではメタン初濃度の約93%が一酸化炭素に酸化され、2200K以下では反応温度の低下と共に一酸化炭素の生成量も減少し、1800Kでメタン初濃度の約60%となった。又反応温度2200K、酸素/メタンのモル濃度比0.8で反応させた場合、最大水素量はメタン初濃度の1.45倍となる事が明かとなった。又酸素/メタン比が0.8以下では二酸化炭素の生成量は減少するものの、アセチレンの生成量が増加し、又それ以上の比では一酸化炭素は減少し、二酸化炭素量が増加する事が分かった。
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