研究課題/領域番号 |
06247211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊藤 達夫 大阪大学, 理学部, 助教授 (40051817)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ColE2プラスミド / ColE3プラスミド / 複製開始蛋白質 / 複製開始部位 / 複製開始制御 / DNA結合蛋白質 / DNA結合αヘリックス / プラスミド特異性決定機構 |
研究概要 |
ColE2プラスミドとColE3プラスミドの必須複製開始蛋白質(Rep蛋白質)と複製開始部位(Ori部位)との結合は厳密にプラスミド特異的である。既にこの特異性決定にRep蛋白質内のA、B2領域とOri部位内のα、β2部位が関与することを明らかにしていた。さらにその仕組みを明確にすることを目的として研究を行い、本年度は次のような成果を得た。1.Rep蛋白質中の特異性決定に関与するA領域では、既に明らかにしていた9アミノ酸の欠失・挿入に加えて、両側の3アミノ酸の置換により活性を保持したまま特異性が完全に転換することを明らかにした。2.前記の12アミノ酸について置換導入を試みたところ8アミノ酸を置換しても活性・特異性に影響が見られないものが得られ、この領域がリンカー領域であることが示唆された。さらに多くの変異体について解析し、この領域の特異性決定における役割を明らかにしたい。3.Rep蛋白質中の特異性決定に関与するB領域では、少数のアミノ酸置換で特異性が転換することが明らかとなったが、活性が低くなるので、さらに多数の置換変異について解析し、、この領域の活性・特異性決定における役割を明らかにしたい。この領域が他のDNA結合蛋白質のDNA結合ドメインのDNA結合αヘリックスと相同性をもつことを見出したので、部位特異的変異導入を試みている。4.フィルター結合法により複製開始効率がRep蛋白質のOri部位への結合の効率・安定性の反映であることを明らかにした。5.B領域とβ部位が関与する特異的かつ安定な結合が複製開始の正の制御のみならず、負の制御に関与していることが示唆された。アンチセンスRNA制御を補完する重要な制御機構である可能性が考えられる。
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