研究課題/領域番号 |
06248101
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
今井 勝行 島根医科大学, 医学部, 助教授 (60035425)
|
研究分担者 |
辻 省次 新潟大学, 脳研究所, 教授 (70150612)
山田 道之 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (10076995)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | リソソーム / グルコセレブロシダーゼ / β-グルコシダーゼ / 結合蛋白質 / 選別輸送 |
研究概要 |
リソソームの可溶性酵素はマンノース6-燐酸受容体によって認識され、また、膜蛋白質のあるものはC末端のTyr含有ペプチドが移行シグナルとなり、リソソームへ輸送される。グルコセレブロシダーゼ/β-グルコシダーゼ(GC)はこれらいずれの機構にもよらず、第三の識別機構が存在すると考えられる。GCは生合成途中より膜結合型となり、また、糖鎖付加阻害剤ツニカマイシン存在下でも正しく選別される。そこで、今年度は膜結合に関与するGCの構造解析と結合蛋白質について検討した。GCのcDNAより、末端や内部配列を欠損した変異型を作成し、プラスミドに挿入後、cRNAを調製した。これを兎網状赤血球系で翻訳させ、対応する各種^<35>S-標識変異型GCを作成した。膜標本はHepG2細胞より得たミクロソーム画分をpH10.6-0.2%サポニンで処理したものを用いた。全長の^<35>S-GCと膜との結合はpH5.5で最大を示し、ヒト胎盤GCで阻害された。しかし、変異型GCはどれも明確なピークを示さず、また、拮抗阻害も見られなかった。これらの事実は、結合には特定の部位だけではなく、一定の三次構造も必要であることを示唆している。更に、胎盤GCを結合した膜をトリトンで可溶化し、抗GC抗体とプロテイン-Aゲルにより、GCに会合する蛋白質をSDS-PAGEで調べると、57kDaの蛋白質がpH5.5でのみ共沈した。また、膜蛋白質を可溶化後、SDS-PAGEにかけ、ニトロセルロース膜へ転移させ、全長の^<35>S-GCを用いてリガンドブロッテイングを行なうと、pH5.5で55-59kDaにバンドが出現するが、pH8では検出されなかった。これらのことから、57kDa蛋白質がGCに結合し、その選別輸送に関与している可能性が考えられ、今後、さらに追究して行きたい。
|