研究課題/領域番号 |
06248203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松沢 洋 東京大学, 農学部, 教授 (00011966)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | アクアライシンI / 耐熱性プロテアーゼ / セリンプロテアーゼ / ズブチリシン型プロテアーゼ / 前駆体プロ領域 / C末端プロ領域 / 菌体外分泌 / プロセシング |
研究概要 |
アクアライシンIは好熱菌Thermus aquaticusが菌体外に分泌するズブチリシン型プロテアーゼで、その前駆体は、N末端シグナル配列、N末端プロ領域、プロテアーゼ領域、C末端プロ領域からなる。大腸菌の遺伝子発現系では、前駆体が外膜に蓄積し、高温(65℃)処理により成熟酵素が生成する。そして、N末端プロ領域は酵素の生成に必須であり、C末端プロ領域は前駆体の細胞質膜通過に必須で、それぞれ前駆体のホールディングとアンホールディングという相反する活性を持つ、分子内シャペロンとして機能すると推定される。本研究においては、C末端プロ領域の機能をさらに明確にすることを目的とした。 1.好熱菌Thermus thermophilusの遺伝子発現系では、成熟酵素が菌体外に分泌されるが、C末端プロ領域に欠失がある変異型の場合には、その遺伝子をもつプラスミドの形質転換体は得られないことから(大腸菌においては得られるにもかかわらず)、C末端プロ領域はプロテアーゼの菌体外分泌に必須であることが示された。しかし、好熱菌の発現系において、C末端プロ領域が前駆体の細胞質膜の通過に関与しているのか、あるいは外膜の通過に関与しているのかは不明である。 2.C末端プロ領域が細胞膜(細胞質膜あるいは外膜)結合活性をもつのか否かを明らかにするため、マルトース結合蛋白質-C末端プロ領域の融合蛋白質の大腸菌での大量発現系を作製した。精製融合蛋白質の細胞膜結合活性を検討したが、マルトース結合蛋白質そのものが膜結合活性をもっているため、C末端プロ領域の役割を明らかにすることは出来なかった。現在、融合蛋白質から切り離したC末端プロ領域を精製中であり、この抗体を作製し実験を進める予定である。
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