• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

SCIDマウスによるHIV病原性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06255101
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

小柳 義夫  東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (80215417)

研究分担者 伊藤 守  実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)
若林 とも  東京大学, 医科学研究所, 講師 (90092379)
寺田 英司  北里大学, 理学部, 助教授 (10113440)
田中 勇悦  北里大学, 理学部, 助教授 (30163588)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードSCIDマウス / HIV / エイズモデル動物 / ヒトリンパ球構築 / リンパ節 / 胸腺
研究概要

ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)は、AIDSの原因ウイルスである。しかし、このレトロウイルスがヒトにしか病気を起こさないために、その発病機構の解明ならびに治療薬の開発が大きく遅れている。我々は近年新しい方法として重篤な免疫不全マウスであるSCIDマウスにヒトの造血組織を移植し、ヒトのリンパ球細胞を構築する方法を用いて以下の結果を得た。SCIDマウスに正常人末梢血単核球を腹腔内に導入し、2週間後に100感染価のHIVを接種し、感染後1、2さらに3週間後いずれの時期にもウイルスの増殖をマウスの腹腔内、血漿中さらにリンパ節あるいは胸腺において確認した。確認の方法はPCR法によるウイルスDNAならびにRNA測定法、あるいはHIV-1p24抗原量を測定するELISA法である。その結果NSI型ウイルスすなわちマクロファージ好性ウイルスが増殖性が強く、その範囲は接種した腹腔内に限られるのではなく、リンパ節あるいは胸腺などのリンパ組織に広がっていることが明らかになった。この事実はNSI型ウイルスが初感染時には、まず生体内で増殖するという今までの知見を考えると、NSI型ウイルスに生体内における何んらかの特有な増殖能が備わっている可能性が考えられる。さらに興味あることに我々の使用したNSI型ウイルスは、このSCIDマウス内において優位に増殖しているにもかかわらず、ヒトCD4陽性細胞の特異的な減少は見られなかった。一方、SI型ウイルスによるCD4陽性細胞は減少した。すなわち、我々が開発したSCIDマウスによるHIV感染モデル動物により、明らかにウイルスの増殖性ならびにCD4陽性細胞を減少させる病原性を評価できることが判明した。さらにウイルス感染はリンパ節あるいは胸腺などのリンパ組織に優位に広がることより、この動物モデルは感染個体内におけるリンパ臓器の役割の解析に有用であると判明した。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Koyanagi Y: "In vivo infection of human T-cell virus type I in non-T cells." Virology. 196. 25-33 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Koyanagi Y: "Dual infection of HIV-1 and HTLV-I in South India:A study on a patient with AIDS-related complex." Microbiol Immunol. 37. 983-986 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Kira J,Koyanagi Y: "Sequence heterogeneity of HTLV-1 proviral DNA in the central nervous system tissue of patients with HTLV-1-associated myelopathy:Presence of pX-defective mutants" Ann Neurol. 36. 149-156 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yamashita A,Yamamoto N: "Cell type-specific heterogeneity of the HIV-1 V3 loop in infected indicifuals:Selection of virus in macrophages and plasma." Virology. 204. 170-179 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka Y: "Induction of antibody responses that neutralize human T-cell leukemia virus type-1(HTLV-1)infection in vitro and in vivo by peptide immunization:Epitope vaccine against HTLV-1" J Virol. 68. 6323-6331 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Horiuchi S: "Soluble interleukin-6 receptors released from T cell or granulocyte/macrophage cell lines and human peripheral blood mononuclear cells are generated through alternative splicing mechanism." Eur J Immunol. 24. 1945-4948 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 小柳義夫: "臨床分子生物学" 日本臨床, 763-766 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi