• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ネコにおけるエイズ発症モデル

研究課題

研究課題/領域番号 06255203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

辻本 元  東京大学, 農学部, 助教授 (60163804)

研究分担者 亘 敏広  東京大学, 農学部, 助手 (50220950)
長谷川 篤彦  東京大学, 農学部, 教授 (90011923)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードネコ免疫不全ウイルス / 動物モデル / エイズ
研究概要

ネコ免疫不全ウイルス(FIV)感染症におけるエイズの発症系をヒトエイズの動物モデルとして活用するため、FIV感染系におけるアポトーシスおよびウイルス変異株に出現について解析を行った。
培養細胞系においては、ネコのTリンパ芽球様細胞株にFIVを感染させたところ、5日後には逆転写酵素活性の上昇とともに、アポトーシスに特徴的な形態変化およびDNA断片化が観察され、FIVがアポトーシスを誘導することが明らかとなった。また、このアポトーシスの誘導はIL-2のシグナル伝達機構の障害に関連するものと考えられた。一方、自然感染ネコの末梢血リンパ球(PBL)を培養した場合にも、24時間という短時間のうちにアポトーシスが誘導されることが見出された。また、このアポトーシスは、T、B両細胞分画に見出された。このことから、感染ネコの体内においても、実際にリンパ球のアポトーシスが進行していることが示唆された。
つぎに、FIVの変異と病原性との関連を明らかにするため、脳炎および骨髄抑制が認められた2例のFIV感染ネコの大脳、骨髄、リンパ節からenv遺伝子を増幅し、その塩基配列を解析した。脳炎ネコにおいては、いずれの組織においても98%以上の相同性を示すほぼ均一なウイルスが存在していた。また、そのウイルスは系統樹解析においてこれまでの日本分離株とはかなり遺伝子的に遠い位置に存在し、神経病原性が示唆されているpetaluma株と近縁であることが注目された。また、骨髄抑制が認められたネコの各組織由来16クローンは、クローン間で11.1%と著しい遺伝子的多様性を示した。さらに、そのうちの5クローンは終止コドンのために複製欠損ウイルスとなっており、骨髄抑制の発症とこれらウイルス変異と関連が注目された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ohno,K.: "Induction of apoptosis in a T lumphoblastoid cell line infected with feline immunodeficiency virus." Archives of Virology. 135. 153-158 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Okuda,M.: "Cloning offeline P53 tumor supressor gene and its aberration in hematopoietic tumors." International Journal of Cancer. 602-607 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Tsatsanis,C.: "Genetic determinants of feline leukemia virus-induced lumphoid tumors:pattern of poviral insertion and generearrangement." Journal of Virology. 68. 8296-8303 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Shimada,T.: "Erythroleukemia in two cats naturally infented with feline leukemia virus in tha same house." Journal of Veterinary Medical Science. 57(in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi