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新しい抗AIDS剤に対する薬剤耐性株の樹立とその分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06255211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関鹿児島大学

研究代表者

馬場 昌範  鹿児島大学, 医学部, 教授 (70181039)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードAIDS / HIV-I / HEPT / 抗ウイルス / 科学療法 / 薬剤耐性 / 逆転写酵素
研究概要

昨年度から引き続き,本重点領域研究では,現在臨床応用を目指して開発が進められている,非核酸逆転写酵素阻害剤のHEPT誘導体について,薬剤耐性ウイルスの試験管内樹立と,そのウイルス学的および分子生物学的解析を試みた。その結果として,得られた耐性ウイルスの薬剤に対する感受性では,HEPTを含むその他の非核酸逆転写酵素阻害剤に対して,全て交叉耐性を示すが,AZTやDDIのような既存の抗AIDS核酸誘導体に対しては,全く耐性を示さないことが明らかになった,更にわれわれはこれらの結果を基にして,HEPT誘導体とAZTとの併用療法の可能性について検討した。HEPT誘導体の一つであるMKC-442と同時にAZTを用いると,継代を60日以上続けてもウイルスの増殖は認められず,併用による耐性ウイルスの誘導は非常に難しいと思われた。AZT耐性株を用いて,MKC-442耐性ウイルスの誘導を試みると,MKC-442およびAZTの両方に耐性を示すHIV-1を誘導することが可能であったが,このウイルスのAZTに対する感受性は,もとのAZT耐性株と比較してかなり回復していた。これらの結果は,in vivoにおける両者の併用療法の有用性を示唆するものと考えられる。このウイルスの逆転写酵素におけるアミノ酸の変異を検討すると,通常はMKC-442耐性株は親株と比較してTyr^<181>→Cysの変異が共通して認められるが,AZT耐性HIV-1から誘導したMKC-442耐性株にはTyr^<181>→Cysの変異は見られず,その他のアミノ酸変異がMKC-442に対する耐性に寄与していると思われた.
以上の研究結果を含め,研究代表者は今年度の本重点領域研究においてなされた成果を,国際核酸ラウンドテーブル(ベルギー国)および抗ウイルス化学療法研究会において発表するとともに,数編の欧米科学雑誌において公表した.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masanori,Baba et al.: "HEPT derivatives:6-Benzyl-1-ethoxymethyl-5-isopropyluracil(MKC-442)" Nucleosides and Nucleotides. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Masanori,Baba et al.: "Preclinical evaluation of MKC-442,a highly potent and specific inhibitor of human immunodeficiency vinus type 1 in vitro." Antimicrobial Agents and Chemotherapy. 38. 688-692 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Masanori,Baba et al.: "Anti-angio genesis agent DS-4152 is a potent and selective inhibitor of HIV-1 replication in vitro." AIDS. 8. 43-48 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Masanori,Baba et al.: "Selective inhibition of human immunodeficiency virus type 1 replication by novel fluoroulkylated oligomersin vitro." Sournal of Acquired Immune Deficiency Syndrome. 7. 24-30 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 馬場昌範: "抗エイズ薬開発の現状と将来" ファルマシア. 30. 253-258 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Masanori Baba et al.: "Anti-AIDS Drug Development:Challenges.Strategies and Prospects" Harwood Academic Publishers(印刷中), (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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