研究概要 |
BarH1,BarH2遺伝子は、機能的にredundantで、厳密に共発現する双子のホメオボックス遺伝子で、両遺伝子の間80kbには、両遺伝子の組織特異的発現を決める様々な組織特異的エンハンサー(シス制御因子)が分布している。これらの全貌を明らかにするために前年度に引き続き個体レベルのエンハンサー・アッセイを行い、前部で26ラインの形質転換体の解析を行った。その結果、中枢神経、末梢神経、肢、翅、触角、爪、光受容細胞、単眼、等でBarH1,BarH2発現の特異性を決めているシス制御因子を単離することができた。 中枢神経系の分化を調べる第一歩として腹部神経節形成に必要な30種のニューロブラスト中の4つで特異的に発現する遺伝子を単離し構造を決め、それらのニューロブラストの子孫細胞の系譜を調べた。単離された遺伝子(eagle)は、zinc fingerを持つホルモン・レゼプターをコードしており、ニューロブラストが表皮から形成される極く限られた一時期だけで発現し、その発現が由来神経系細胞の分化にひっすである事が示された。eagle遺伝子のエンハンサーとキネシン・LacZを結合子細胞系譜の解析を行い、ニューロブラスト2-4,3-3,7-3,6-4の系譜を明らかにし、由来神経細胞のアクソンがどのようにイナベートしているかを明らかにした。
|