研究課題/領域番号 |
06258214
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
植田 弘師 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (00145674)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | グルタミン酸レセプター / mRNA / 表現型転換 / RNA / PCR / クローニング / RNA aseプロテクション / 金魚 |
研究概要 |
金魚視覚系は独特の神経再生機能を有しており、注目される研究材料の一つである。一度形成された視覚地図は、視神経の変性、再生後に改めてもとのそれと同じ地図を形成することがしられ、しかもそのメカニズムにグルタミン酸受容体が関与することが明らかになっている。しかし、金魚cDNAライブラリーからクローニングしたAMPA型受容体は視神経再生時に、遺伝子発現が逆に減少するなどの知見を得た。従って、この受容体の量的変化ではなく、質的変化こそそのメカニズムになるとの仮説をたて、mRNAの解析を行った。RNAプロテクションアッセイで解析すると、本来一本のバンドが得られるはずが、複数本、しかも脳と網膜でそのパターンが異なり、さらに神経再生に伴い新たなバンドが見い出されるなどの興味ある知見が得られた。このmRNAの多様性の原因として、最近注目されつつある、RNA編集機構を検討すべく、ゲノムDNAとcDNAの遺伝子配列をPCR法を用いて解析した。すると、ゲノムDNAの配列は一種類しか見い出せなかったのにかかわらず、配列が異なる複数のcDNAが得られた。しかも、それらはほんの数カ所のヌクレオチドが別のものに置き換わっているだけで、異なるゲノムDNA由来でないことが明らかであった。さらに、クローニングされたcDNAは5′末端にcDNA上で多様化している領域の上流に相当するエクソン部分と同じ配列が相補的に付加していることが明らかになり、この部分がガイドRNAとなり、RNA編集のメカニズムに関わる可能性を示唆することができた。
|