研究課題/領域番号 |
06260208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
白尾 智明 群馬大学, 医学部, 教授 (20171043)
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研究分担者 |
石川 良樹 群馬大学, 医学部, 助手 (20212863)
林 謙介 群馬大学, 医学部, 助手 (50218567)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ドレブリン / 海馬 / シナプス伝達長期増強 |
研究概要 |
我々はまず生体海馬及び海馬スライス標本を用いてシナプスの可塑的変化によって生じるシナプスの変化を免疫組織化学、及びノーザンブロッティングにより解析した。シナプス前部のマーカーとしてシナプトフィジンをシナプス後部のマーカーとしてドレブリンを用いた。 生体にカイニン酸投与後1週間後の海馬においてはCA1領域のシナプトフィジンによる染色性は余り変化がなかったがドレブリンの染色性は顕著に減少すると同時にその分布もシナプス後部の他に樹状突起、細胞体にびまん性に認められるようになった。このことはシナプスの数そのものは余り変化していないが、個々のシナプスに質的な変化が起きていることを示している。また海馬スライス標本を作製し、カイニン酸投与の効果を調べたところやはりシナプトフィジンの分布には変化は認められなかった。ドレブリンはスライス標本中ではもともと生体内のようなシナプス後部への限局は認められず、樹状突起及び細胞体に広くびまんせいに認められることがわかったので、生体内におけるカイニン酸の効果をスライス標本中で解析することはできなかった。 海馬スライス標本を用いて、シナプス伝達長期増強を引き起こし、4時間後免疫組織化学により解析を行なった。シナプトフィジンの分布に変化は認められなかった。従ってシナプス前部には形態的な変化は起きていないと考えられた。ドレブリンの分布はシナプス後部以外にも樹状突起、細胞体にびまん性に認められるようになるが、この変化はシナプス伝達長期増強によるものではなくスライス標本としてインキュベートすることにより起きたものであると考えられた。ノーザンブロッティングによる解析により、シナプス伝達長期増強誘導後4時間ではドレブリンのmRNAレベルには変化のないことが解った。
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