研究課題/領域番号 |
06260210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡部 洋一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50011169)
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研究分担者 |
北川 学 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30110711)
柴田 克成 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (10260522)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ニューラルネットワーク / モデレ-ショニズム / 教師なし学習 / 反射弓 / 眼球運動 |
研究概要 |
昨年度までに、モデレ-ショニズムを多層ニューラルネットへ適用するため、ニューラルネット全体の入出力に着目したモデレ-ショニズム(グローバル学習法)を提案してきた。しかし、この方法では、各ニューロンの学習のためにネットワークレベルでの評価関数値を監視する必要があり、あまり実用的な学習方法とは言えなかった。そこで、本年度は、ニューロン個々に注目したモデレ-ショニズムを多層ニューラルネットへ適用する方法(ローカル学習法)を検討した。そして、モデレ-ショニズムを"ニューロンは適度な大きさの入出力を好む"から"ニューロンは適度な振幅を持つ入出力を好む"という形に変形することを提案し、現在、その有効性を検討中である。 一方、モデレ-ショニズムによって、サッケードのような物体を追従するような眼球運動を学習によって獲得できないかを検討している。本研究に関しては、現在、物体追跡の眼球運動実現のために、視覚センサの情報を時間微分して用いるべきか、また、運動の面では、位置制御、速度制御をいかに組み合わせるかなどを検討している。 また、昨年度、前述のモデレ-ショニズムのグローバル学習法によって、人工アーム上で過剰センサ入力の回避動作を学習できることをシュミレーションで確認したが、本年度は実際のアームを用いて学習を行った。アームの先に力センサを有し、2個のリンクを4本のゴム製のアクチュエータで駆動するというシステムを用い、センサに過剰な力を加えながら学習させた。形成されたニューラルネット内の重み値の符号は、過剰入力があれば回避する方向になった。しかし、実際のアームの動作は、一旦過剰入力を回避するものの、その後振動してしまう。これは、アームの反応に時間遅れがあること、そして、アームへの出力に対するセンサ入力のゲインが非常に大きいことが振動の原因と考えており、対策を検討中である。
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