研究課題/領域番号 |
06260227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60014015)
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研究分担者 |
野村 泰伸 大阪大学, 基礎工学部・日本学術振興会, 特別
土居 伸二 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (50217600)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | バースト放電活動 / 3変数力学系モデル / 大域的分岐構造 / 中枢パターン発生器 / 周期入力信号 / 位相同期 / 可興奮性膜 / 興奮波伝播 |
研究概要 |
神経系の活動には系のサイズに関わらず様々なリズムや時間的なパターンが見られる。1.神経細胞の示すバースト放電活動.中枢神経系の多くの部位でバースト放電する神経細胞が存在する。我々は、軟体動物(イソアワモチ)の神経節細胞に関する8変数の常微分方程式モデル(Hayashi et al.1992)を本質的な性質を保存したまま3変数モデルに簡約化した。さらに、モデルの大域的分岐構造を解析することにより、バースト放電がホモクリニック分岐によって発生し、Hopf分岐によって消滅すること、バースト放電パターンが周期倍分岐によって変化することなどを数値計算によって示した。 2.中枢パターン発生器(CPG)のパターン生成機構と制御.我々はCPGが示す典型的な振舞いである交番バースト放電を生成する小規模回路網モデル構築した。モデルは4個の可興奮性膜モデルから構成され、2個ずつ2つのグループに分かれ逆位相でバースト放電する。さらに、末梢神経系からのフィードバック信号に対応する周期的な信号を自己感受性刺激としてCPGモデルに加え、モデルの振舞いを解析した。モデルは、入力信号の周期や強度に依存して、入力信号と位相同期したり、カオス的な振舞いを示す。 3.可興奮性膜の結合系に生じる興奮伝搬の空間パターン.中枢神経系は膨大な数の神経細胞が複雑に結合した系である。ここでは、2次元平面上に格子状に配列された可興奮性膜を近隣の8細胞と拡散(電気)的に結合した興奮場モデルを構築した。各細胞モデルのパラメータ、結合の強度などは空間的に一様であるにも関わらず、回路網に加えられる刺激の性質(空間的分布、タイミング)などに依存して、興奮場に発生する興奮波伝搬のパターンは複雑に変化する。我々は各細胞モデルの状態を記述する拡張された位相を定義し、それを用いて興奮の伝搬の様子を表した。
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