研究課題/領域番号 |
06261215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
饗場 弘二 名古屋大学, 理学部, 教授 (20025662)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | グルコース効果 / カタボライト抑制 / CRP / cAMP / 大腸菌 / ラクトースオペロン / 自己制御機構 |
研究概要 |
1)グルコースによるラクトースオペロンの発現抑制(カタボライト抑制)は、細胞内cAMPレベルの低下で生じるという従来の説を再検討し、このモデルが不十分であることを明らかにした。 2)ウエスタンプロット法およびゲルシフト法により、グルコースが細胞内CRPレベルを数倍低下させることを明らかにした。 3)グルコースによるCRPレベルの低下がカタボライト抑制の原因の一つとして重要であることを明らかにした。また、カタボライト抑制はCRPレベルとcAMPレベルの低下により引き起こされるとの新モデルを提唱した。 4)S1マッピング法により、グルコースによるCRPレベルの低下は、crpmRNAレベルの低下によること、また、グルコースはcrpmRNAの安定性には影響しないこと、従ってこの低下は、crp転写量の低下によることを証明した。 5)グルコースによるcrp発現の抑制には、crpプロモーターが必要であること、また、cAMPとCRPが要求されることを明らかにした。 6)グルコースによるcrp発現の抑制には、crpプロモーター上流にあるCRP結合部位が必須であることを明らかにし、グルコースによるcrp発現の抑制におけるcrpの自己制御機構の本質的役割を明らかにした。 7)crpに変異がおこりcAMPがなくても活性型になるCRPができるときには、cAMP非存在下においてもグルコース抑制がみられることを再確認した。またこの機構に関してCRPレベルの減少がその要因であることを始めて証明した。
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