研究課題/領域番号 |
06261222
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清野 裕 京都大学, 医学部, 助教授 (40030986)
|
研究分担者 |
石田 均 京都大学, 医学部, 助手 (80212893)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 赤血球型糖輸送担体 / 遺伝子転写調節領域 / グルコース / HepG2細胞 / ルシフェラーゼアッセイ / GRP / ゲルシフトアッセイ / DNase Iフット・プリント法 |
研究概要 |
腫瘍組織では赤血球型糖輸送担体(GLUT1)遺伝子発現が増強し腫瘍増殖をエネルギー面で支えていることを研究者代表者らは報告しているが、この増強機構には低グルコースによるストレス負荷が重要な役割を果たしている。インビトロでもHepG2細胞を各種グルコース濃度で培養すると、低グルコースでは赤血球型糖輸送担体(GLUT1)遺伝子発現が、有意に増強することを認めた。そこで既に単離したGLUT1遺伝子より得られたDNA断片をluciferase発現プラスミドに挿入しHepG2細胞に遺伝子導入することにより転写活性を検討したところ-318から+180の約500bpにGLUT1遺伝子発現の強い転写活性部位を認め、かつこの部位が低グルコース刺激によるGLUT1発現増強に関与していることを認めた。この部位はGLUT1と同様に低グルコースで発現が増強するGRP78やGRP94の遺伝子上流域と相同性を有する部分は認められなかった。さらに、この約500塩基対のGLUT1遺伝子転写調節領域のDNAを制限酵素により切断し、互いに重複するDNAプローブを調製し、HepG2細胞より精製した核抽出物を用いてゲルシフト・アッセイを行ったことろ、いずれのプローブに対しても核蛋白の結合が認められたため、引続きDNase Iフット・プリント法によりその結合部位を検討した。この結果、数カ所に渡ってDNase Iによる消化が弱い部位をみとめ、特に4カ所では中心部にTRE様の配列が認められた。今後、低グルコース刺激に最も重要な部位を決定し、さらにGRPファミリーとの調節機構の違いを検討する予定である。
|