研究課題/領域番号 |
06261237
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
堀内 嵩 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (60108644)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 複製フォーク阻害 / 複製終結点 / 二本鎖切断 / 相同的組換え / 細胞分裂阻害 |
研究概要 |
大腸菌のSOS応答は、ストレス応答の代表例ではあるものの、その始動のステップは充分わかっていない。その原因の一つは系の複雑さにある。我々は、これまで、複製フォークが特定の部位(複製終結点)で停止する現象を研究してきた。この系をSOS誘導の開始反応同定のために用いようとしたのが本研究である。 終結点とは、複製フォークの進行を停止させる染色体上の特定の部位(〜20塩基対の特異的配列)である。野生株大腸菌の複製は一つの決まった開始点(oriC)より両方向に始まり、環状のDNA上を進み、向かい側で落ち合う。我々は終結配列を合成し、それを野生株のlac遺伝子内に挿入した。この株(ブロック株)では、両方向に進むフォークは共に2つの終結点で阻害され、もしも阻害が完全であるならば、複製を完了出来ず生育不能と予想される。しかしこの株を作成したところ、増殖速度は野生株より少し遅いものの、生存できることがわかった。ブロック株は以下の様な興味深い性質を示した。 (1) 組換え遺伝子が欠損した場合、生存不能になること。 (2) SOS誘導が常時起こっていること。これらの現象全てを矛盾なく説明できるモデルを考え出した。モデルの要点は、停止したフォークを一度こわして、再度新しいフォークを作り直すことにつきる。 フォーク停止後、二本鎖切断が起こり、その後生じるDNA分解産物が、SOS誘導のシグナルと考えるとうまく説明できる。現在このSOS誘導に必要な遺伝子を検索中であるが、少なくともRecBCD酸素中のRecDのSOS応答への関与はなさそうである。しかしRecBC遺伝子の関与の有無は、それらの欠損変異を導入するとブロック株が致死性を示すため、今後一考が必要である。ともかくこの系を用いて、SOS誘導が起こらない変異遺伝子を同定することにより、SOS誘導の開始反応、シグナル等を是非明らかにしたい。
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