研究課題/領域番号 |
06262215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 八郎 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (20029937)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Src / チロシンキナーゼ / Csk / コルタクチン / 細胞周期 / M期 / ホスファターゼ |
研究概要 |
動物細胞のM期におけるSrcチロシンキナーゼの活性化の意義とその機能を明らかになすることを目的とした研究を行い以下に成績を得た。1)Srcの活性抑制因子であるチロシンキナーゼCskを繊維芽細胞に導入することにより、SrcのM期の活性化が抑制された。2)コンタクチンと呼ばれる細胞骨格系蛋白質のM期におけるリン酸化が、Cskの強制発現により抑制された。3)パキシリン、FAKなどフォーカルアドヒ-ジョンの構成蛋白質のリン酸化、および発現量がM期に減少することが観察された。3)M期に複数のチロシンホスファターゼの活性が増大し、Srcの活性化と、細胞内チロシンリン酸化レベルの減少が同時に進行することが明らかとなった。4)Srcの活性化を担うチロシンホスファーゼの候補として分子量65Kの新規のホスファターゼの分離精製に成功した。以上の結果から,Srcの活性変動がその活性制御部位のリン酸化脱リン酸化によることが明らかとなり、また、接着性動物細胞の細胞周期に伴う、細胞外基質との着脱離の制御に、Srcが重要な役割を演じていることが示唆された。現在、Cskをインデューシブルな発現系を用いて強制発現させ、より効率良くSrcを抑制した上で(構成的な発現系では部分的な抑制効果しか得られていない)細胞周期における効果を検討している。
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