研究課題/領域番号 |
06262217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松田 吉弘 神戸大学, 理学部, 助教授 (20030778)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | カルシウムイオン / クラミドモナス / 細胞周期 / 細胞内pH / シグナル伝達 / 娘細胞放出 / ハッチング |
研究概要 |
クラミドモナスの細胞周期において体細胞分裂の完了後に起る娘細胞放出(ハッチ)がどのようなシグナルによって制御されているかを追究し、以下のことがわかった。 1)成熟分裂母細胞からの娘細胞の放出は、外液のpHを8.5以上にしたり、アンモニウムイオンを加えてアルカリロードを行なうことによって細胞内のpHを上げると促進された。 2)娘細胞の放出は、EDTAやEGTAの添加によって完全に阻害され、逆にカルシウムイオンの添加やカルシウムイオンとA23187を同時に加えると促進された。 3)カルシウムシグナル関連の阻害剤である、ディルティアゼム、W-7、トリフルオロオペラジン塩化カドミウム、硫酸ランタン、マストパランによって娘細胞放出が阻害された。しかし、前4者は、ハッチ前の成熟母細胞中に存在する娘細胞のもつ鞭毛の自切を引き起した。 4)成熟母細胞中の娘細胞のもつ鞭毛を、pHショック法を用いて除去すると放出が起らなくなり、鞭毛の回復後にはじめて放出が起った。鞭毛欠損変異株bald-2では、pHの上昇やカルシウムイオンの添加によっても娘細胞放出は起らなかった。 5)鞭毛の自切が起らない突然変異株であるfa-1株を使って、カルシウムシグナル阻害剤を作用させると、上記6種類の薬剤とも、鞭毛の自切を引き起すことなく、ハッチを阻害した。 以上の結果より、娘細胞の放出のシグナルとして、細胞内pHの上昇と細胞内カルシウム濃度の上昇が関与していることが考えられた。また、ハッチ前の娘細胞のもつ鞭毛が、シグナルの伝播もしくは細胞壁溶解酵素の分泌過程に機能していることが示唆された。
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