研究課題/領域番号 |
06262218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
川向 誠 島根大学, 農学部, 助教授 (70186138)
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研究分担者 |
中川 強 島根大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (30202211)
松田 英幸 島根大学, 農学部, 教授 (50032595)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | S.pombe / CAP / RAS / CAMP / signal transduction |
研究概要 |
分裂酵母の有性生殖におけるcAMP及びRasのそれぞれのシグナル伝達系の制御を知るために以下の実験を行い、いくつか新しい知見を得た。(1)CAPはアデニル酸シクラーゼに結合するタンパク質として出芽酵母及び分裂酵母で発見された。すでに単離したヒトのCAPホモログ遺伝子について酵母内で発現させ、ヒトCAPと酵母のアクチンとの結合を見たところ確かに結合する事が判明した。このことはTwo-Hybrid系においても確かめることができた。CAPはアクチン結合タンパク質として酵母からヒトまで保存されている。CAPのC-末領域がアクチンと結合し、N-末領域がアデニル酸シクラーゼと結合した。(2)アデニル酸シクラーゼの調節機構を知るためにcyr1遺伝子高発現株のマルチコピーサプレッサー遺伝子を単離解析している。1つはsir2と命名しているRNAヘリカーゼ様タンパク質をコードする遺伝子ではもう1つはmoc1と命名した機能未知の遺伝子である。sir2欠失株にPL10を発現させたがsir2の機能は相補せず逆に阻害的に働いた。moc1欠失株は高温感受性、有性生殖不能になり、細胞は伸張した形態を示した。moc1は有性生殖及び体細胞増殖両方に影響を持つ遺伝子であった。(3)栄養源が豊富な培地でも胞子形成する変異株を複数得ている。それを用いた実験の中でHMGcoAシンターゼをコードしている遺伝子hcsを得た。hcs遺伝子欠失株の生育はメバロン酸の添加により回復した。またHMGcoAレダクターゼ阻害剤の添加により接合胞子形成能が低下した。これはRasやMファクターのファルネシル化に影響を及ぼしたためでないかと考えた。
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