研究課題/領域番号 |
06264206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 啓子 東京大学, 農学部, 助教授 (10151094)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | G蛋白質 / 味蕾 / in situハイブリダイゼーション / RT-PCR / DNA合成 / プライマー / 抗体染色 / ペプチド合成 |
研究概要 |
味覚の情報伝達はG蛋白質と共役するレセプターが引き金となって始まることが生理学的に示唆されている。このレセプターに共役している可能性のあるG蛋白質としてラットの味細胞にはgustducin(G gust)が発現していることが報告されている。しかしながら味覚のシグナル伝達系にはGsやGqタイプのG蛋白質によるcAMPやIP_3等のセカンドメッセンジャーの存在が確認され、G gust以外のG蛋白質の関与が示唆される。そこでGqタイプのGαqとGα11のアミノ酸配列からGKSTIVKQMおよびKIMYSHLVDに相当するプライマーを作製し、ラット有郭乳頭cDNAを鋳型としてPCRを行いDNAフラグメント(約500b)を得た。これはGqタイプ(Gq),およびGqに似たタイプ(Gq')のG蛋白質のアミノ酸配列を含んでいることが確認されたので、Gq、Gq'をプローブとし、ラット舌cDNAライブラリーからスクリーニングを行い、全長1.5KbのクローンGust g18、19を得た。Gust g18、19のコードするアミノ酸シークエンスには、GTP水解および結合部位が含まれていた。Gust g18はGα15と高い相同性があり、このクローンをG15-likeと命名した。また、Gust g19はGαqと非常に高い相同性があった。ラット舌を用いたin situハイブリダイゼーションの結果、Gust g19、G15-likeは、我々の単離した受容体GUST27 mRNAと同様に味蕾を含む舌上皮に発現していた。よってGust g19およびG15-likeは味覚に関与しているG蛋白質であると考えられた。
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