研究課題/領域番号 |
06265102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
山本 一彦 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 助教授 (80191394)
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研究分担者 |
間藤 卓 東京大学, 医学部, 助手
加藤 智啓 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 助手 (80233807)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | T細胞 / T細胞レセプター / クロノタイプ / PCR |
研究概要 |
我々はT細胞レセプターのβ鎖に注目して、そのRT-PCRと塩基配列の違いを検出するSSCP法を組み合わせることで、リンパ球集団に集積しているT細胞クロノタイプを検出するシステムを確立した。本システムで分かることは次の如くである。まず、そのリンパ球集団で明らかに集積しているT細胞のクローンを検出できる。また同じクローンは同一の泳動度を示すことが塩基配列からも証明出来ることから、異なる検体の間でそれぞれに集積しているT細胞クローンの異同を簡単に調べることが可能である。さらにこれを利用すれば、ある病変に集積しているT細胞クローンの抗原特異性を、たとえば末梢血リンパ球と候補となる抗原で刺激した時に出現するクローンの異同で検証することも可能である。 この方法を用いた健常人の末梢血リンパ球の分析では、ほとんどのV領域遺伝子についてPCR産物がスメア状に展開された。このことは、末梢血のT細胞はTCRのβ鎖から見て無数のクロノタイプから成っていることを示している。さらに健常人の末梢血リンパ球を詳細に検討すると、全体で数本から20本程度のバンドが検出され、一年以上時間を追ってもこのパターンはほとんど変わらなかった。この様なバンドのほとんどがCD8陽性のリンパ球に属していることから、われわれの抹消血にはかなり半減期の長いCD8陽性T細胞クローンが存在していることが分かった。さらに健常人が感冒にかかると、経時的にCD4陽性T細胞クローンが幾つか集積し、もし症状が強ければCD8陽性のT細胞クローンも集積していくことを観察することが出来た。リンパ球集団を試験管内で特異抗原(例えばPPDなど)で刺激した実験でも、抗原特異的刺激により特定のT細胞クローンが増大していく様子を、このシステムで観察することが出来た。 病的状態の検討では、癌局所、骨髄移植および自己免疫疾患において、抗原特異的なT細胞の存在と病態形成における重要性を明らかとしつつある。これらの研究結果は、正常免疫応答及び各疾患の病因、病態の解析とともに、特異的免疫制御の為の重要な知見を提供すると考える。
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