研究課題/領域番号 |
06265202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
徳久 剛史 千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)
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研究分担者 |
幡野 雅彦 千葉大学, 医学部, 助手 (20208523)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | c-fos / トランスジェニックマウス / B細胞 / Mxプロモーター |
研究概要 |
c-fosを恒常的に発現するトランスジェニック(H2-c-fos)マウスにおいてIgG^+メモリーB細胞の分化に障害が見られた。そこで、本研究ではH2-c-fosマウスやc-fosを発現誘導型にしたトランスジェニック(Mx-c-fos)マウスを用いてc-fosの過剰発現によるB細胞の分化障害を解析することにより、B細胞のメモリーB細胞への分化増殖過程のしくみを転写因子のレベルで明らかにしようとした。その結果、以下のことが明らかとなった。 1)c-fosの過剰発現によるB細胞増殖異常 H2-c-fos B細胞を抗IgM抗体で刺激しても増殖反応が見られなかった。そこで、Mx-c-fos B細胞を抗IgM抗体で刺激したときの増殖能をc-fosの発現誘導と絡めて解析した。その結果、抗IgM抗体刺激後12時間以内にc-fosの過剰発現を誘導することにより増殖反応が抑制された。このことから、細胞周期のG1後期における過剰のc-fos発現により増殖抑制が見られることが明らかにされた。 2)c-fosの過剰発現によるIgG^+メモリーB細胞の分化障害 H2-c-fosマウスを抗原で刺激した後の脾臓におけるB細胞の分化増殖能を蛍光抗体とFACSを用いて解析した。その結果、胚中心の形成は正常であるにもかかわらずIgG^+ B細胞が検出出来なかった。このことから、生体内においてはc-fosの過剰発現によりB細胞の増殖障害よりもむしろIgG^+ B細胞への分化障害のほうがより強く表われることが明らかにされた。
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