研究課題/領域番号 |
06265224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岸原 健二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80214774)
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研究分担者 |
原田 守 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50260716)
吉田 裕樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40260715)
松崎 吾朗 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30229455)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | CD45 / p56^<1ck> / リンパ球 / ジーンターゲティング / 免疫異常 |
研究概要 |
本研究では、p56^<1ck>及びCD45エクソン6欠損マウス(以下、Lck-/-マウス、CD45-/-マウス)における免疫応答異常を解析した試験管内と生体内の両面から、とくにリンパ球の分化・機能を検討を行った。また、CD45-/-マウスをトランスジェニックマウス(以下、Tgマウス)と交配し、Tg・CD45+/-マウスに関しても解析し、以下の成果が得られた。 (1)Lck-/-マウス及びCD45-/-マウスにおいて、皮内において皮内樹状細胞(主にVγ3陽性:胎仔胸腺由来)が減少し、胎仔胸腺細胞の成熟が未熟な分化段階で抑制されていた。(2)TCR-Tg・CD45-/-マウスを解析した結果、胸腺におけるT細胞の正の選択が著明に抑制されており、未熟胸腺細胞においてTCRα鎖の対立遺伝子排除が生じていないことが認められた。(3)CD45の発現が低下しているTCR-Tg・CD45+/-マウスにおいて、胸腺における正及び負の選択がいずれも亢進していることが明らかとなった。(4)CD45アイフォームTg・CD45-/-マウスにおいて、胸腺細胞における発生・分化とTCRを介したシグナル伝達がかなり回復していた。(5)CD45-/-マウスでは、MHC非適合同種皮膚片を拒絶できるが、非MHC非適合同種皮膚片は生着した。(6)CD45-/-マウスでは、血清中IgE値の著明な上昇が認められ、成熟B細胞の細胞表面抗原の発現レベルに異常が認められた。しかしながら、B細胞はCD45を発現していないのにも関わらず、T依存性・T非依存性抗原に対する応答能は維持していた。 以上の結果より、CD45-/-マウスでは、B細胞よりもT細胞の方が、発生・分化・成熟におけるCD45の依存性が高いようである。
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