研究課題/領域番号 |
06265229
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中内 啓光 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)
|
研究分担者 |
徳元 康人 筑波大学, 基礎医学系, 助手 (70261170)
中村 幸夫 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60231479)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 骨髄移植 / 免疫寛容 / clonal deletion / clonal anergy / 骨髄キメラ / 肝移植 |
研究概要 |
移植臓器特異的な寛容を導入する方法の一つとしてドナー由来の骨髄細胞による骨髄移植が有効であることが知られている。我々はドナー特異的な寛容の誘導の際のclonal deletionとclonal anergyの役割を明らかにすることを目的とし、限定された抗原とそれに対して反応するT細胞レセプターを認識するVβ抗体を用いて骨髄キメリズム、T細胞のclonal deletion、そして皮膚移植片生着期間の関係を解析することを試みた。移植抗原としてはEαを、骨髄キメリズムのマーカーとしてはLy5のアロタイプを、またI-E反応性のT細胞の存在はVβ11抗体により解析した。その結果、1)骨髄キメリズムの高さとVβ11陽性T細胞のdeletionの程度には正の相関があること、2)皮膚片の長期生着には骨髄キメリズムが30%以上という閾値が存在することをあきらかにし、胸腺内でのT細胞のclonal deletionに必要な抗原量を定量的に解析する系を確立することができた。また上記の結果は純化した造血幹細胞を移植することによって得られた骨髄キメラマウスにおいても基本的に同じであった。一方で、我々はadultマウス肝臓の中に造血幹細胞が存在することを実験的に証明し、最近ヒトの肝臓移植長期生着例で報告されたドナーに対する特異寛容が、肝臓中に存在していたドナー造血幹細胞による肝移植後の骨髄キメラ状態によるものである可能性を強く支持する所見を得ることができた。
|