研究課題/領域番号 |
06267226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
神奈木 玲児 愛知県がんセンター, 研究所・病理学第二部, 部長 (80161389)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | シアリルLe^x / シアリルLe^a / セレクチン / フコシルトランスフェラーゼ / シアリルトランスフェラーゼ / 細胞接着 / 大腸癌 / リンパ球 |
研究概要 |
セレクチンファミリーの細胞接着分子と、癌細胞の異常糖鎖との結合を介した細胞接着の、癌の進展、転移への関与を研究した。がん細胞と血管内皮細胞の接着の第一歩は、血管内皮細胞のE-セレクチンを介する接着である。これに対応するがん細胞側のリガンドは、シアリルLe^xおよびシアリルLe^aである。このシアリルLe^aやシアリルLe^x糖鎖の合成は、単純な合成前駆体に、まずシアリルトランスフェラーゼが働き、ついでフコシルトランスフェラーゼが働いて合成される。シアリルLe^aやシアリルLe^x糖鎖の合成に関与するフコシルトランスフェラーゼは数種類あり、古典的な酵素学的分類では、プラズマ型(Fuc-TV1ないしV)、ミエロイド型(Fuc-TIV)、およびルイス型(Fuc-TIII)に分類されている。我々は本年度、これらのすでに知られたフコシルトランスフェラーゼのほかに、主としてリンパ球でシアリルLe^xの合成にあずかるとみられる新しいフコシルトランスフェラーゼ(Fuc-TVII)を見いだし、クローニングに成功した。 また、大腸癌では、シアリルLe^a抗原が強く発現しており、これが癌の転移に関与すると考えられている。本年度行った我々の予備的データから、大腸癌でのシアリルLe^a抗原の異常発現は、フコシルトランスフェラーゼの異常誘導によるものではなく、むしろ特定の分子種のシアリルトランスフェラーゼが著名に増加していることによる見られる成績が得られている。シアリルLe^aやシアリルLe^x糖鎖の合成に関与するシアリルトランスフェラーゼについては、ST-3N、SY-4、ST-30、およびST-30/Nなどいくつかのアイソザイムが知られているが、このうち、ヒト大腸癌では、とくにST-30の著明な誘導が観察される。これが大腸癌でのシアリルLe^aの異常発現をもたらしている要因の一つとなっていると考えられた。
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