• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

標的遺伝子組換えによる変異マウスを用いたB細胞シグナル伝達の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06268208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

北村 大介  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (70204914)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードHS1 / Blk / チロシンキナーゼ / ジーンターゲティング / 抗原受容体 / シグナル伝達 / B細胞分化 / Lyn
研究概要

リンパ球B細胞の抗原受容体である表面免疫グロブリンM(sIgM)が抗原あるいは抗IgM抗体によって架橋されると、成熟B細胞は活性化、増殖し、さらに抗体産生細胞へと分化するが、一方、未熟B細胞はアポトーシスを起こす。同一の抗原受容体からのシグナルがどうしてこのような異なる細胞反応を誘導するのかは依然不明であるが、この問題は免疫学的寛容、ひいては自己免疫発症のメカニズムを理解する上で重要でいる。これを解決するには、sIgMから上記のような細胞反応に至るまでのシグンナル伝達機構を分子レベルで明らかにしなくてはならない。sIgMが架橋されると、直ちにsIgMと会合するLyn,Blk,Fyn,Syk等の非受容体型チロシンキナーゼ(NRTK)が活性化され、さらにこのNRTKの基質である種々の細胞内蛋白のリン酸化が誘導される。我々が単離した血球系細胞特異的に発現する遺伝子HS1の産物はその中の一つであり、in vitroではLyn,Blk,FynといったいわゆるSrc型NRTKのSH2ドメインと強く結合することが最近示された。sIgMからのシグナル伝達におけるHS1の役割を明らかにするために、我々はジーンターゲティングの手法を用いてHS1欠損マウスを作製し、解析した。その結果、HS1欠損マウスのB及びT細胞はsIgMやTCRの架橋による増殖反応が弱いこと、腹腔内抗IgM抗体注入によって誘導される腹腔B細胞のアポトーシスが抑制されていること、胸腺非依存性抗原に対する抗体産生能が低下していること、自己特異的G胸腺細胞の除去(陰性選択)が不完全なことなどが明らかになった。従って、HS1は細胞活性化あるいは増殖だけでなくアポトーシスに至る抗原受容体からのシグナル伝達にも重要な役割を果たしていることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kitamura,D.: "Molecular cloning and chracterization of mouse HS1." Biochem.Biophysic.Res.Commun.(in press).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Sato,S.: "IL-5 receptor-mediated tyrosine phosphorylation of SH2/SH3-containing proteins and activation of Bruton′s tyrosine and Janus 2 Kinases." J.Exp.Med.180. 2101-2111 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Benhamou,L.E.: "B cells are essential for Murine Mammary Tumor Virus transmission,but not for presentation of endogenous superantigens." J.Exp.Med.179. 1993-1999 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yamanashi,Y.: "Identification of HS1 protein as a major substrate of protein-tyrosine kinase(s)upon B cell antigen receptor-mediated signaling." Natl.Acad.Sci.USA. 90. 3631-3635 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Ehlich,A.: "Immunoglobulin heavy and light chain genes rearrange independently at early stages of B cell development." Cell. 72. 695-704 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi