研究課題/領域番号 |
06268213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
野田 哲生 (財)癌研究所, 細胞生物部, 部長 (10183550)
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研究分担者 |
柴田 浩行 (財)癌研究所, 細胞生物部, 研究員 (50260071)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | POU転写調節因子群 / ジーンターゲティング / Brn5欠損マウス / Brn6欠損マウス / 視床下部ニューロン / デスモプレッシン |
研究概要 |
POU転写調節因子群は、哺乳類の発生において発生初期の形態形成の鍵となる遺伝子であろうと期待されている。本研究では、その中でも神経系でのみ特異的に発現しているPOU転写調節因子であるBrn4,5及び6に焦点を当て、ジーンタゲティングによりこれらの遺伝子が欠損したマウスを作成し、このマウスを解析することにより、これらの遺伝子群の機能を明らかにしてきた。本年度の主な成果は以下の通りである。 1.Brn6欠損マウス 既に昨年度、出生直後に致死であることが判明していたBrn6欠損マウスのホモ接合体のより詳細な解析を行った結果、これらのマウスでは視床下部の大細胞性ニューロンと小細胞性ニューロンの一部が欠如していることが判明し、このことからBrn6遺伝子産物はこれらの視床下部ニューロンの発生分化に必須であると結論された。更に、デスモプレッシン投与によりホモ接合体マウスのレスキューに成功したことより、出生直後の死因はバゾプレッシンの欠如によることも判明した。 2.Brn5欠損マウス Brn5欠損マウスの脳より核抽出液を調整し、これを用いてゲルシフトアッセイ法を行い、Brn5遺伝子産物の欠如を確認した。このBrn5欠損マウスのホモ接合体は生後24時間以内に全て死亡することが判明した。現在、このマウスの死因を解明するため、中枢神経系を中心に組織学的解析を始めたところである。 3.Brn5遺伝子とBrn6遺伝子の機能的代償性の解析 Brn5欠損マウスとBrn6欠損マウスを交配することにより、Brn5及びBrn6が共に欠損したマウスの作出を試みたところ、このマウスも生まれてくることが確認され、これらのBrn5及び6が共に欠失しても胎児性の致死とはならないことが判明した。 Brn4及びTst1遺伝子欠損マウス 神経特異的POU因子であるBrn4遺伝子及びTst1遺伝子に関しては、欠損マウスの樹立に成功した。
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