研究課題/領域番号 |
06271206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菊地 英明 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (60006111)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ダイオキシン、 / チトクロームP‐450、 / Ahレセプター、 / ARNT |
研究概要 |
チトクロームP‐450IA1の新しい誘導経路として、下記のような機構が考えられる。 従来のP‐450IA1の誘導発現の機構としては、Ahレセプターとリガンドが結合しARNTと呼ばれる核内移行因子とヘテロ複合体を形成する。しかし、変異細胞の研究から、Ahレセプターの活性化とその後のP‐450IA1遺伝子上流にあるXRE(xenobiotic response element)の結合には、少なくとももう一つの因子の関与が考えられている。そこで、Ahレセプターと結合する蛋白質因子を、蛋白質一蛋白質相互作用を用いた方法により検討した。Ahレセプターは、蛋白質間相互作用をすることが知られているbHLH(basic helix‐loop‐helix)構造を持っているので、この部分をグルタチオン‐S‐トランスフェラーゼ(GST)と融合させた蛋白質として発現させ、この部分と相互作用する蛋白質を検索した。この方法により、多くの組織、細胞株に、少なくとも45kDa(p45)と95kDa(p95)の蛋白質因子が結合することが示された。また、p45は細胞質のみならず核分画にも検出されたが、p95は核画分に特異的に見い出された。これらにことから、p45は、Ahレセプターと細胞質で結合しており、Ahレセプターの核内への移行に関与しており、p95はAhレセプターとARNT複合体のXREへの結合、あるいはP‐4501A1遺伝子の転写の活性化に関与していることが考えられる。現在、これらの蛋白質因子の精製と、蛋白質のN端からのアミノ酸配列の決定を進めている。
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