研究課題/領域番号 |
06271216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
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研究分担者 |
犬丸 啓 東京大学, 工学部, 助手
奥原 敏夫 東京大学, 工学部, 助教授 (40133095)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ペロブスカイト / 原子価制御 / 一酸化窒素 / 直接分解 / 吸収 |
研究概要 |
1.ペロブスカイトによるN_2O直接分解La_2CuO_4のLa^<3+>およびCu^<2+>イオンを異原子価イオンで置換し、Cuの原子価制御を行ったところ触媒バルクのCuの平均酸化数(AON)が1.6〜2.3の広い範囲で制御できた。AONとN_2O直接分解反応活性との間によい正の相関がみられ、とりわけAONが2を越えると活性が急激に増大した。一方、酸素欠陥量(δ)と活性の間には相関が見られなかった。活性点は配位不飽和な表面Cu^<2+>イオンであり、バルクのCu^<3+>が安定な触媒ほど表面でのCu^<2+>イオン→Cu^<3+>イオンのレドックスが進行しやすく、吸着に伴いN_2Oの反結合性軌道に電子が導入されて分解が促進されると推定した。 2.ペロブスカイト化合物の希薄NO吸収特性ペロブスカイト関連化合物であるYBa_2Cu_3O_7(YBC)は300℃でNOを大量に吸収し、500℃で吸収したNOを脱離する。そこで可逆的なNO吸収脱離材の開発をめざした。水蒸気処理および酸素共存の効果、XRD回折、IR等の結果から、NOはNO_2-またはNO_3-に酸化されてアモルファス相に吸収されていると結論した。次にNO選択環元触媒であるCeイオン交換ZSM-5(以下、Ce-Z)とYBCを組み合わせてNO吸収分解システムを構築した。種々の反応方式を検討した結果、前段にYBCとCe-Zの混合層、後段にCe-Zを配し、中間からC_3H_6を供給しながら前段を昇温しNOを脱離させると、Nの脱離回収率は99%、400℃以下のN_2選択率は82%と高い性能を示した。ただし400℃以上でのN_2選択性は低かった。そこで、N_2選択性の高い350℃で温度一定で脱離分解を行った。この場合、開始後9時間でN回収率75%,N_2選択率79%と好成績を示し、希薄NO除去に本システムが有効であることが示された。
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