研究課題/領域番号 |
06271265
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
法村 俊之 産業医科大学, 医学部, 教授 (20039530)
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研究分担者 |
欅田 尚樹 産業医科大学, 医学部, 講師 (90178020)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 磁場 / 生体影響 / 免疫機能 / 発生異常 / マウス / 超伝導磁石 |
研究概要 |
動物用MRI装置の4.7T超伝導磁石(空芯口径400mm)の定常磁場内で、通常のアクリル製飼育ケージに入れたマウスを室温(24℃)にて4〜5日間連続曝露した。 1.免疫担当細胞への影響 11週令のC3H/He雌マウス(曝露群12匹、対照群12匹)を4.7T定常磁場へ4日間曝露後、直ちにヒツジ赤血球(SRBC)を注射し、その4日後の脾に含まれる脾細胞数、ヒツジ赤血球に対する抗体産生能(PFC数)を調べた。さらに、同様に曝磁したマウス(5〜6匹/群)脾細胞中のヘルパーT細胞/サプレッサーT細胞比、及びT細胞抗原受容体(TCR)遺伝子をマーカーとした成熟Tリンパ球の突然変異率の変化を調べた。これまでに得られた結果では、いずれの指標に於いても、マウス免疫機能に及ぼす有意な磁場効果は認められなかった。 2.マウス胎仔への影響 主要器官形成期の5日間(胎齢7〜11日)ICR妊娠マウスを4.7T定常磁場へ曝露し、胎齢18日目に帝王切開により胎仔及び死亡胚を取り出し、胎仔の致死性、外表奇形、胎仔重量を検討したが、対照群と差はなかった。 3.まとめ マウス全身曝露による4.7T超強定常磁場の生体影響に関しては、マウス脾細胞の免疫活性に及ぼす作用、成熟Tリンパ球の誘発突然変異、及びマウス胎仔への催奇性障害のいずれの指標に於いても、有意な磁場効果を示す証拠は観察されなかった。個体レベルでの4.7T定常磁場の生物学的効果は、非常に微弱か殆ど無いものと思われる。
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