研究課題/領域番号 |
06272101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
水澤 英洋 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (30144091)
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研究分担者 |
辻 省次 新潟大学, 脳研究所, 教授 (70150612)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 脊髄小脳変性症 / 遺伝性小脳皮質萎縮症 / SCA5 / マイクロサテライト多型 / 連鎖解析 / Alzheimer病 / apolipoprotein E / アミロイドβ蛋白 |
研究概要 |
本年度は、すでに準備しつつある家系および症例に加え、新しい家系や症例ついても臨床的に診断を確認するとともに、対照としての健常人をあわせて採血により白血球よりDNAの抽出を行った。Genethonの第4世代のマイクロサテライト多型マーカーを中心に、全染色体を10〜20センチモルガン以下の間隔でカバーできるようにマーカーを約200組み選択し、そのためのオリゴヌクレオチド・プライマー・ペアを作製しFITCにより蛍光標識した。 これらのオリゴヌクレオチド・プライマーでPCRにより増幅したDNA断片を蛍光レーザー全自動DNAシークエンサーにより直接多型分析を行うことにより、遺伝性小脳皮質萎縮症8家系について連鎖解析を開始した。得られた結果については、プログラムのLINKAGEを用いてコンピューターによる解析を行い、ロッド値を計算した。 これまでのところ、われわれの優性遺伝型小脳皮質萎縮症家系については、まだ有意な連鎖を示すマーカーは見つかっていない。とくに米国で報告された臨床的には遺伝性小脳皮質萎縮症の範疇に入ると思われるSCA5の各マーカーならびに同11番染色体のいずれのマーカーとも連鎖を示さなかった。このことにより、遺伝性小脳萎縮症は優性遺伝型の中でさえheterogeneousであり、少なくとも二つ以上の遺伝子座を有することが明らかとなった。なお関連する研究として遅発性家族性Alzheimer病の遺伝性危険因子と考えられるapolipoprotein Eの^ε4アリルについて検索し、遅発性を含む孤発性Alzheimer病全体において^ε4が危険因子となっていることを明らかにするとともに、Alzheimer病脳に蓄積するアミロイドβ蛋白の蓄積機序についてβ1-42(43)の長い分子種が先であることを示した。
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