研究課題/領域番号 |
06272235
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
永田 豊 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (70084499)
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研究分担者 |
本多 虔夫 横浜市立市民病院, 神経内科, 部長、院長
藤田 公和 藤田保健衛生大学, 医学部, 研究員 (50149506)
安藤 正人 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40097720)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症(ALS) / 脊髄 / トランスグルタミナーゼ / 血清 / 臨床 ALS・スケール |
研究概要 |
既に我々は筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者より死後摘出凍結した脊髄標本で、前後ニューロンの選択的変成脱落に対応して、当該部位の第2次運動ニューロンの神経伝達物質・アセチルコリン(ACh)および第1次運動ニューロンの伝達物質・グルタミン酸含量の著名な減少を認め報告した。今年度は、細胞変性の標識酵素の1つ、トランスグルタミナーゼ(TG)活性の変動を^3H-プトレスチンがカゼイン・タンパクに取り込まれる量を測定して調べた。その結果、ALS脊髄標本のTG活性値は非ALS(対照)脊髄の値と比べて著名(1/2以下)に低下していた。一方、ALS患者生存中に種々の病期で採取した血清中のTG活性値を測定すると、本多が提唱しているALS臨床症状の重症度を示す尺度(ALS-clinical scale)が低い(症状が軽度)の患者では、血清TG値がむしろ対照値よりも高く、症状が重症になりALS-scaleが高くなるにし従って、血清TG値は減少するのが認められた。すなわち、脊髄内TG活性は脊髄内ニューロン変性の初期には高く、変性脱落が進むに従って、脊髄内より血清中への漏出が減少することが示された。このことから、患者血清のTG活性を測定することによりALSの予後を知ることが可能になると思われた。
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