研究課題/領域番号 |
06273210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深田 吉孝 東京大学, 教養学部, 助教授 (80165258)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 松果体 / ピノプシン / 光受容体 / Gタンパク質 / 概日リズム / 視床下部 / 分子進化 / ニワトリ |
研究概要 |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を進め、以下の知見を得た。 【1】松果体光受容タンパク質の機能解析 ニワトリ松果体cDNAライブラリーから新しい光受容タンパク質の遺伝子クローニングに成功した。このタンパク質の機能解析を行うために、単離したcDNAを293EBNA細胞に導入し蛋白質を強制発現させた結果、発現タンパク質は11シス型レチナ-ルと結合し、約470nmの青色の光を最もよく吸収することが明らかになった。そこで、松果体(pineal)のみに発現する光受容蛋白質(opsin)という意味から、この光受容体をピノプシン(pinopsin)と命名した。ピノプシンは松果体の概日リズムを制御していると考えられる。アミノ酸配列をもとに光受容体の分子系統樹を作成したところ、ピノプシンと視物質は同一の祖先遺伝子から進化したと考えられた。さらに、進化の過程で脊椎動物が出現した時点においては、すでにピノプシンの遺伝子が存在していたと推定された。つまり、進化の過程で失っていなければ、下等な魚類を含めて全ての脊椎動物はピノプシンの遺伝子を持っていると考えられた。 【2】松果体Gタンパク質の検索 ピノプシンが相互作用すると考えられる三量体型Gタンパク質αサブユニットの検索を行った。その結果、PCR法により視細胞のGタンパク質トランスデューシンαサブユニットと類似のタンパク質cDNA断片を松果体から単離することに成功した。現在、全翻訳領域を含むcDNAの単離を試みている。 【3】未知の光受容体の検索 松果体とは別に、鳥類の脳深部(視床下部)には、季節性繁殖や概日リズムの光同調を制御する脳内光受容体が存在すると考えられている。この光受容体はピノプシンのホモログである可能性があるので、その遺伝子クローニングを目的として、現在、ハト外側中隔部のcDNAライブラリーを作製している。
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