研究課題/領域番号 |
06273219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
久冨 修 大阪大学, 理学部, 助手 (60231544)
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研究分担者 |
徳永 史生 大阪大学, 理学部, 教授 (80025452)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 視物質 / 分子進化 / 視覚 / 変異体 / キメラ / 培養細胞での発現 / DNA組換え / 蛋白質工学 |
研究概要 |
これまでに知られている脊椎動物視物質において、良く保存されているアミノ酸配列に対応するオリゴヌクレオチド混合体を作成した。備品として購入したプログラムテンプコントロールシステムを用いて、PCR法により脊椎動物(約20種)のゲノムDNAおよびcDNA断片を増幅した。増幅されたDNAをクローニングし、塩基配列からアミノ酸配列を推定した。得られた視物質のアミノ酸配列の相同性を元に、分子系統樹を作成した。その分子系統樹から、次のことが推定された。(1)脊椎動物の視物質遺伝子は、少なくとも5種のサブグループに分類される。(2)これら5種のサブグループは、脊椎動物のうちで最も下等なヤツメウナギが他の高等脊髄動物と分岐する以前に存在していた。(3)ヒトの赤視物質と緑視物質が分岐したのは、狭鼻猿類と広鼻猿類が分岐した頃である。以上の推定を元に、脊椎動物視物質の多様性を分子レベルで説明することができた。 ウシ・ロドプシンcDNAの6カ所に制限酵素認識配列を導入した変異cDNAを作成し、動物細胞用の発現ベクターに挿入した。ヒト腎臓由来の組織培養細胞中で強制発現させたウシ・ロドプシンは、実際に網膜から単離したものと同様な吸収スペクトルを示した。また、他の視物質遺伝子とのキメラcDNAを作成し、吸収極大波長やヒドロキシルアミンとの反応性を調べた。
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