研究課題/領域番号 |
06273232
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 助教授 (80231489)
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研究分担者 |
松田 宗男 杏林大学, 医学部, 助教授 (30190482)
中村 幸雄 杏林大学, 医学部, 教授 (60051512)
吉村 泰典 杏林大学, 医学部, 助教授 (10129736)
佐和 弘基 杏林大学, 医学部, 助手 (80135912)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 糖輸送担体 / Hagfish / cDNAクローニング / RT-PCR |
研究概要 |
極性分子であるブドウ糖は、脂質の2重層である細胞膜を通過することは出来ない。従って、細胞膜に於けるブドウ糖の輸送は、細胞膜に存在する糖輸送担体(GLUT)を介して行われる。Mammalianにおいては、GLUTは7つのisoformからなるsuperfamilyを形成しており、それぞれのisoformが臓器特異的に発現している。例えば、GLUT1は、ほぼ全ての細胞に存在し、basal glucose uptakeを行っており、GLUT2は、肝臓、腎の近位尿細管、膵β細胞に発現し、グルコースsensorとしての役割を担っており、又、GLUT3は、脳神経細胞に発現している神経細胞特異的糖輸送担体である。等のことが知られている。現在、酵母菌においても、mammalianのそれとhomologyの高いGLUT様分子が存在することが知られているが、GLUTの分子進化に関する研究は未だ成されていない。私達は、脊椎動物の進化の過程においてGLUT分子の組織特異的発現、及びその機能が如何に変化し、又、如何なる分子進化速度を有するのかを解明するために、平成6年度においては、現存する最古の脊椎動物であるHagfishより、GLUT様分子のクローニングを試みた。Hagfishのliver又は、brainよりtotal RNAを抽出し、random primerを用いて1st strand cDNAを合成後、ヒトのGLUT1〜5までのcDNAを全てpick upする様に設計した変性オリゴヌクレオチドプライマーにより、PCRを施行した。その結果、2種類の約600bpのcDNA fragmentを得ることに成功した。現在、それらの塩基配列を決定中であるがそのうちの1つのisoformは、ヒトGLUT2とhomologyが高く、Hagfish liver polyA^+を用いたnorthern blotでは約2.5kbのtranscriptが認められた。現在、これらのFull length cDNA cloneを得るために、Hagfish liverのRNAを用いて、cDNA libraryを作製し、これらをprobeとし、更にクローニングを行っている。次年度の予定としては、得られたcDNAの全塩基配列の決定、それらのtissue distributionを明らかにし、C末端アミノ酸配列より合成したペプチドを用いてその抗体を作製し、細胞内での局在を検討、更に、oocyte expression systemを用いて、その機能を詳細に検討する予定である。
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