研究課題/領域番号 |
06274101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢崎 義雄 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (20101090)
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研究分担者 |
寒川 賢治 国立循環器病センター, 生化学部, 部長 (00112417)
堀 正二 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (20124779)
高井 義美 大阪大学, 医学部, 教授 (60093514)
横山 光宏 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (40135794)
篠山 重威 京都大学, 医学部附属病院, 教授 (70109007)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
117,000千円 (直接経費: 117,000千円)
1996年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
1995年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
1994年度: 42,000千円 (直接経費: 42,000千円)
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キーワード | cardiomyocytes / mechanical stress / signal transduction / calcium ion / adrenomedulin / endothelin / Angiotensin II / G protein / 細胞内情報伝達 / エンドセリン / アンジオテンシンII / アドレノメデュリン / 心不全 / 心肥大 / ANP / BNP |
研究概要 |
機械的刺激により心筋細胞内において蛋白質リン酸化のカスケードが活性化され、特異的な遺伝子発現や蛋白合成の亢進がおこり、心肥大が形成されることをin vitroで心筋細胞を進展させることにより示した。心筋細胞より分泌されるアンジオテンシンIIやエンドセリンといった血管収縮物質が重要な役割を果たしていること、しかしアンジオテンシンIIのシグナルの存在しないマウス(アンジオテンシンII1型受容体ノックアウトマウス)においても機械的刺激によりコントロールマウスよりも強い肥大時反応が生ずることも示した。このことは、機械的刺激それ自身ないしは未知の物質が心肥大形成に重要であることを示している。ラット血小板中のcAMP活性の増加を指標としてヒト褐色細胞腫組織より発見されたアドレノメデュリン及びその前駆体よりできる20残基のペプチドであるPAMPは、全く新しい降圧ペプチドである。アドレノメデュリンは、副腎以外にも肺・心臓・腎臓など広範囲で発現しており、敗血症性ショックなど種々の循環器疾患で血中濃度が上昇していたことより、循環調節に深く関与していると考えられた。インスリン受容体様チロシンキナーゼであるLTKをトランスジェニックマウスを用いて過剰発現させたところ、心肥大、心筋線維の錯綜配列、心筋細胞のアポトーシスが認められた。心臓の線維化や炎症細胞の浸潤は軽度であった。このトランスジェニックマウスの心臓において、心房性ナトリウム利尿ペプチド、β型ミオシン重鎖、骨格筋型アクチンなどの胎児型蛋白の発現が認められた。この心臓において、MAPキナーゼの内でERK活性は変わらなかったが、JNK、p38MAPKの活性がトランスジェニックマウスにおいて高値であった。JNK、p38MAPKはアポトーシスに関係するという報告があることから、このJNK、p38MAPK活性の亢進がアポトーシスの誘導に関係している可能性が考えられた。
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