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分裂面決定の分子機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06275204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

枝松 正樹  東京大学, 教養学部, 助手 (60251328)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード細胞質分裂 / 分裂面 / 分裂酵母
研究概要

分裂面の位置決定機構は細胞質分裂だけでなく他の細胞運動を理解する上でも重要である。本研究では分裂変異株を通して、分裂面決定の分子機構の解明を試みた。実験材料としては分裂酵母を用い、通常とは異なる位置に分裂面が形成される変異株をスクリーニングした。単離方法としては顕微操作法とラクトース密度勾配遠心法が有効と考えられ、これらを試みた。対数増殖期の細胞をニトロソグアニジンで処理し数日間許容温度下で培養した後、制限温度下におき、前述の方法を試みた。その結果、顕微操作法により目的の形質に極めて近い細胞が数クローンが得られた。正常な分裂酵母細胞では、分裂面は細胞の赤道部に、細胞の長軸と垂直の方向に形成される。ところが、本実験で得られた変異株では、制限温度下で分裂面が高い頻度で赤道部から離れた位置に形成される。さらに、細胞の長軸と分裂面のなす角度は、これら変異株では制限温度下で一定ではなく、45-90度の間でばらつきをもって形成される。特に顕著な場合には、分裂面が細胞の長軸と平行に形成された。核分裂、細胞質分裂がおこなわれているため、これらの変異株は、増殖速度を遅いものの制限温度下で増殖していく。分裂酵母の分裂変異株では、cdcが良く知られるが、それらは制限温度下で細胞周期が停止して増殖しない。本研究で得られた分裂変異株は表現形質においてcdcとは全く異なるものであり、分裂面決定の機構に変異が生じたものと考えられる。またその表現形質から、分裂面が赤道部に形成されることと、分裂面が細胞の長軸に対して垂直に形成されることとが、密接に関わることが推測される。今後、さらに多種類の変異株の単離をおこなうとともに、これまで得られた変異株について詳細な検討もおこなう。これにより、分裂面決定の分子機構について多くの有用な知見が得られるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Muto,E.: "Immunological detection of actin in the 14s ciliary dynein of Tetrahymena" FEBS letters. 343. 173-176 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Shimizu,T.: "Comparison of the motile and enzymatic propevties of two microtubule minus end-derected motors,ncd and cytoplasmic dynein" Biochemistry. (in press).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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