研究課題/領域番号 |
06276101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡野 栄之 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60160694)
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研究分担者 |
栗原 靖之 横浜国立大学, 工学部, 助手 (80202050)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | Mouse-musashi蛋白質 / RNA結合蛋白質 / 中枢神経系幹細胞 / RNA結合能 / CD解析 / NMR解析 |
研究概要 |
生物物理学的見地から、DNA結合蛋白質の構造決定はかなりされているにも拘わらず、RNA結合蛋白質の構造解析例はX線結晶解析を含め数例しかない。特にRNA-蛋白質複合体については未だほとんど解析がなされていない。この様なことから、RNA結合蛋白質は、これまで解析の進んでいるDNA結合蛋白質とはかなり異なった結合様式を呈示する可能性がある。Mouse-Musashiは、我々が同定した新しい種類のRNA結合蛋白質である。本蛋白質は、哺乳類中枢神経系の幹細胞にほぼ特異的に発現しており、中枢神経系の細胞系譜の形成に重要な役割を行っている。本研究においては、Mouse-Musashi蛋白質の分子生物学的解析とRNA-蛋白質複合体の構造解析を目指した分光学的解析を行ったものである。Mouse-Musashi蛋白質には、2つのRRM(RNA Recognition Motif)があり、N末端側に存在するものをMotifA,C末端側に存在するものをMotifBと名付けた。大腸菌を使いMotif-A,B蛋白質を大量に発現する系の開発を終了し(各々1リットル培養当たり50mg発現)、Motif B蛋白質については、1リットルの培養液からSDS-PAGEで単一バンドの精製品を、20-30mg調製する方法を開発した。精製されたMotifA,B蛋白質および全長蛋白質についてRNAホモポリマーを用いてNorth Western法によりRNA結合能を検討した。MotifA蛋白質および全長蛋白質は、最も、Gホモポリマーに強く結合することが明らかとなった。精製されたMotifAおよびMotiB蛋白質をCD解析したところ、α-ヘリックスやβ-シートなどに特徴的な吸収が観察され、既にNMR、X線解析などにより3次構造の明らかとなっているU1A蛋白質とほぼ同様の2次構造(β-α-β-β-α-β)を示すものと考えられた。現在、ドメイン単独でのNMRを解析中である。
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